『リトル・フォレスト 冬/春』
2015年 「リトル・フォレスト」製作委員会
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 森淳一
原作 五十嵐大介
撮影 小野寺幸浩
音楽 宮内優里
出演 橋本愛/三浦貴大/松岡茉優/温水洋一/桐島かれん
《解説》
生きるために食べる 食べるためにつくる
第65回ベルリン国際映画祭キュリナリー・シネマ部門正式招待作品 自然の恵みを食べて、生きる力を充電する春夏秋冬の4部作、ついに完結
美しい日本の田舎での自給自足の暮らしを描き、海外でも高い評価を受けた話題作 1年間に渡るオール東北ロケを敢行! 豪雪の冬、桜が満開の春など美しさと厳しさを併せ持つ日本の四季の魅力を映しとった圧倒的な映像美!
《物語》
小森は東北のとある村の中の集落 いち子は一度は街に出たもののここに戻ってきた そんな秋のある日、いち子の元に一通の手紙が届く 5年前の雪の日に突然失踪した母・福子からだった
今日はクリスマス、いち子は以前に福子が焼いてくれたクリスマスケーキをアレンジして黒米の甘酒とカボチャで紫と黄色のケーキを焼き、幼なじみのキッコとユウ太を招いて年忘れ会を開催
正月を迎える頃のご馳走は納豆もち 子供の頃に分校の餅つき大会で砂糖醤油仕立て 今でもいち子はもち米を作り、つきたての納豆もちを楽しむ
小森の冬は雪かきに追われる厳しいもの 外気で凍らせた大根や秋から保存する干し柿を美味しくする 冬の寒さは調味料だ
ストレスは甘いもので解消する 小豆のお焼きやまんじゅう、小豆のマフィンを食べてストレス解消
ある日、いち子はキッコと些細な事でケンカ いち子は辺りを散歩して帰ってくるとキッコが仲直りにカレーを作ってきて一緒に食べた
小森の春は梅や桜、山菜や田植えが一度にやってくる いち子も山へ入り山菜を摘んで天ぷらにする
何年かに一度、小森に大雪が降る いち子は雪かきを手伝わずに、ばっけを摘んでと母に頼んで学校へ向かった いち子が戻るとばっけ味噌を残して母は失踪した
1人になってからいち子は労働の大変さを知り、自分は母にとって家族と言えるかと考えてしまう
春は雑草として邪魔になるつくしを佃煮にするが下ごしらえや苦労のわりに量はわずかでつくしの主張も弱い それでもつくしに対してロマンを語るユウ太にいち子はロマンを語る背の高い男に弱い
薪割りを手伝いにきたキッコにいち子はノビルと白菜、塩マスでパスタを作って振る舞いキッコの職場のグチを聞く
母はジャガイモを混ぜたパンが得意だったがいち子には20歳になるまで作り方を教えないと 秋に届いた手紙には失踪の言い訳と近況が書かれていたがジャガイモパンのレシピは書いてなかった
いち子はジャガイモを今年は植えないでいた 来年には小森にはいないから その後、いち子が残したタマネギ畑を守るキッコとユウ太はいち子の事を語り合う
《感想》
「リトル・フォレスト 夏/秋」と本作のシリーズは大好きです どうせだったら不定期シリーズにして橋本愛や松岡茉優のライフワークにしたらいいのにと思ってしまいました
橋本愛演じるいち子が一人で自給自足で逞しく生き、そして自然から得る旬の素材を使った質素な食事も生きるために食べ、食べるために作る 全てが感謝につながる素敵な作品です
簡単そうですが凄く手間暇掛かっていて凄く時間を掛けて作っているんです 料理にもセンスは必要ですね 前作同様にドキュメンタリーっぽく見せるシーンもあって面白いです
橋本愛は本作でベルリン国際映画祭に招待され着物でドイツ語で挨拶していました 普段は緊張しない橋本愛がメッチャ緊張してました
橋本愛は「寄生獣 」など話題作にも出演して若手では実力派でどの作品を観ても彼女は魅力的ですね すっかり大人っぽくなって背も高くなりました
幼なじみのキッコ役にプライベートでも親友の松岡茉優 本作の舞台挨拶では松岡茉優の誕生日をサプライズで祝い、松岡茉優が涙しちゃいました
この松岡茉優は注目女優の1人でおいらが見る印象は凄く善人な感じがします とてもイイ奴で友達思いで他の映画の舞台挨拶でも親友の武田梨奈を泣かせてしまうイイ奴です
本当に本作で橋本愛が作る食事が美味しそうです 素材を生かして食事だけでなく、ケーキなんかも美味しそう 春キャベツやジャガイモパンも食べたくなりましたもん
それに生活の知恵なんかも教えてもらった感じでなんだか知恵袋でしたね 日本の四季を一年かけて撮影した理由が分かります 映画を彩る景色が素敵ですもん
生きる=食べる=作る それが『リトル・フォレスト 冬/春』です。
光熱費の事なんか気になるところですが、ガス代は自己管理みたいなセリフがありました 都会と違って光熱費の支払いは違うのかな?