1960タイトル
飛んで埼玉
『飛んで埼玉』
2019年 「飛んで埼玉」製作委員会
《スタッフ&キャスト》
監督 武内英樹
原作 魔夜峰央
脚本 徳永友一
撮影 谷川創平
音楽 Face 2 fAKE
出演 二階堂ふみ/GACKT/伊勢谷友介/ブラザートム/麻生久美子/島崎遥香/間宮祥太朗/成田凌/益若つばさ/加藤諒/鈴木勝大/福山翔大/岡山天音/高月彩良/秋月三佳/宮澤竹美/田中明/搗宮姫奈/中尾彬/武田久美子/麿赤兒/竹中直人/京本政樹
《解説》
何も無いけどいい所!
「パタリロ!」で知られる漫画家の魔夜峰央が1982年、当時自らも居を構えていた埼玉県を自虐的に描いたギャグ漫画として発表し、30年以上を経った2015年に復刊されるとSNSなどで反響を呼んだ「飛んで埼玉」を、二階堂ふみとGACKTの主演で実写映画化
監督は「のだめカンタービレ」シリーズ、「テルマエ・ロマエ」シリーズの武内英樹によって、原作の「埼玉が東京に虐げられる」ストーリーに埼玉の対抗組織・千葉や高みの見物・神奈川、秘境・群馬ほか茨城、栃木など関東圏一帯を巻き込んだ大スペクタクルが加えられ、必要以上にスケールアップ
《物語》
その昔、東京都・埼玉県・神奈川県東部というところが一体となって出来ていた大国があった、「武蔵国」である、時は1871年、廃藩置県により広大な武蔵国から重要都市であった東京が独立
そして同じく幕末の開港以来重要都市となっていた横浜も武蔵国南部と相模国を引き連れて独立を果たし、現在の神奈川県となった、簡単に言えば良いとこ取りされて切り捨てられた余りもので出来た海なし県、それが現在の埼玉県というところである
子供の頃から結婚して埼玉から出て東京で住むことを夢見ていた菅原愛美はいよいよ今日は大事な結納の日、両親と一緒に熊谷ナンバーの車で東京に向かっている途中でラジオから埼玉の都市伝説の話が流れてきた
昔々の埼玉県民は東京都民から酷い迫害を受けていた、東京に行くには通行手形がなくてはならない、至る所に特殊な監視カメラが備え付けられていて不正に入っていたなら強制送還されてしまう、埼玉県民は長い間、救世主が現れるのを待っていた
東京・白鵬堂学院は官僚育成学校といわれ、東京都知事になるための近道はこの学院を卒業すること、生徒会長である壇ノ浦百美は父が東京都知事で百美はAクラスでトップの座についている
東京都民でも住む場所によってB、C、Dとランク付けされ、埼玉県人は底辺のZに位置付けされて劣悪な環境で生活している、しかしこの学院を卒業すれば東京で仕事が出来るのだ
そんな白鵬堂学院にアメリカ帰りの都会指数の高い、麻実麗という港区出身の転校生がやってくる、百美は麻実麗に恋心を抱き、お互いに惹かれ合っていくのだが、衝撃の事実を百美は知ってしまう
《感想》
興行収入37億円超えの大ヒット!その衝撃的な内容は社会現象になりました、しかも日本アカデミー賞8部門で優秀賞を受賞しています、埼玉をディスりまくってます
主人公の壇ノ浦百美を演じるのは、「いぬやしき」の二階堂ふみで自身初の男役です(笑)、原作のイメージにかなり近付けています、まあでも魔夜峰央の漫画は女みたいな男ばかりですからね
アメリカ帰りの転校生の麻実麗を演じるのはGACKT、魔夜峰央のラブコールで一度は断ったもののオファーを快諾、まあこれもGACKTくらいのキャラクターでなければ浮いてしまいますもんね
いきなり廃藩置県で埼玉が余りでできた県だと説明されます、東京からは酷い扱いをされて迫害されるんです、やっぱりインパクトがあるのは百美が放つ、「埼玉県民はそこらへんの草でも食わせておけ!」ですよ、埼玉県民はこれを聞いてどう思ったのでしょう?(笑)
東京都民でも住んでいる場所でクラス分けされているんです、しかも埼玉県民はZ組でもの凄い劣悪な環境でいるんです、しかも埼玉県民は自分たちを卑下しているんです
しかしこの物語はラジオ番組の都市伝説なんです、結納をする菅原愛美と両親が車の中で東京に向かいながら聞いているんです、愛美を演じるのが島崎遥香、父親を、「ハンサム★スーツ」のブラザートム、母親を、「グラスホッパー」の麻生久美子
東京都知事の側近ですが実は千葉解放戦線の回し者の阿久津翔を演じるのが、「いぬやしき」の伊勢谷友介、なかなかの曲者っぽくて東京都知事の妻の壇ノ浦恵子と不適切な関係にあります(笑)
麻実麗のメイドを演じるのが益若つばさで彼女が遊園地で遊んでいて埼玉県民だとバレてそれをかばった麻実麗が草加せんべいを踏めずに隠れ埼玉県民だとバレてしまうんです、麻実麗は埼玉県民の通行手形撤廃をを目指していたのです
壇ノ浦恵子を演じるのが伝説の貝殻ビキニの武田久美子、東京都知事の壇ノ浦建造を演じるのは中尾彬、神奈川県知事を演じるのが、「レオン」の竹中直人、過去の救世主の埼玉デュークを演じるのが京本政樹
百美の取り巻きを演じるのが、「黒崎くんの言いなりなんてならない」の高月彩良、「リアル鬼ごっこ」の秋月三佳、そして田中明と搗宮姫奈と綺麗な女性が転校生の麻実麗を見てときめくんです
監督は、「テルマエ・ロマエ」シリーズの武内英樹でこんなギャグ映画をそれなりの予算を使って有名俳優出演で、同じような内容の「お前はまだグンマを知らない」より大作です、ちなみにその作品で主演だった間宮祥太朗が埼玉県民として強制送還される役で主演、愛美の婚約者として成田凌がカメオ出演しています
空前絶後のディスり合戦開幕! それが『飛んで埼玉』です。
郷土有名人自慢でポスターだけで出演した有名人たちが快諾してくれてさすがですね(笑)
日常乃出来事
パージ:エクスペリメント
『パージ:エクスペリメント』
2018年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 ジェラード・マクマリー
脚本 ジェームズ・デモナコ
撮影 アナスタス・N・ミコス
音楽 ケビン・ラックス
出演 イラン・ノエル/レノックス・スコット・デイビス/ジョイバン・ウェイド/クリステン・ソリス/スティーブ・ハリス/マリサ・トメイ
《解説》
人類史上、最悪の実験開始
「パラノーマル・アクティビティ」の製作ジェイソン・ブラムと「トランスフォーマー」のマイケル・ベイの共同プロデュースによる人気ホラー「パージ」シリーズの第4作
1年に一晩、12時間だけ全ての犯罪が合法化される法律=「パージ法」、シリーズの核となるこの法律がなぜアメリカで実施されることとなったかが描かれる
《物語》
アメリカは多くの社会問題を抱え、抗議運動は全米に広がり国民は変革を求めている、経済破綻で怒りは増殖、共和党・民主党に代わり新政党が台頭、その名は建国の父、NFFA
支持するのは全米ライフル協会で巨額の活動資金を提供している、恐怖をあおるNFFAが政権をとり、NFFAから選ばれた新大統領がアメリカを復活させると約束
ニューヨーク近郊のスタテン島で犯罪率低下のための実験として、その夜12時間は公認犯罪となる、通称パージ、全米で抗議運動が勃発、反対派と支持派が衝突
スタテン島の中心にあるパークヒル・タワーは低所得者向けの公営住宅がテレビで映し出される、各国は残酷な実験の中止をNFFAに要請している
パークヒル・タワーには登録所があり実験の参加希望者が集まり、参加して生き残れば5000ドルが支払われ、怒りを解放すれば上乗せ、まずは診断を受けて精神状態を測定、そして生き残った場合は再び検査を受ける
抗議集会でナイヤが演説し、パージは黒人とヒスパニック系の排除が目的だと非難、黒人ギャングのリーダーのディミトリはパージによってメンバーが殺されることを懸念、それにNFFAは胡散臭い、メンバーにはパージ中は外に出るなと指示
ディミトリの麻薬グループの売人でナイヤの弟イザヤは麻薬中毒者のスケルターに首を切り付けられてケガをしてしまい、それを姉のナイヤに見付かり、ナイヤはディミトリに怒りをぶちまける、2人はかつて愛し合った仲
しかしイザヤはスケルターがパージに参加すると考えて復讐のためにパージへの参加を決める、パージの開始前には多くの人が島から脱出し、ナイヤらは教会に避難する
そして大統領がパージ開始を宣言する、住人は犯罪者にも被害者にもなる12時間を迎え、人類史上最悪の実験ではたして生き残ることができるのか?
《感想》
「パージ:大統領令」の続編ですが、第1作の「パージ」の前日譚の位置付けとなっています、一年に一晩だけ殺人を含む全ての犯罪が合法となる法律パージ、それがなぜアメリカで施行されることになったのかを本作は描いています
経済が崩壊したアメリカで新政権のNFFAが全米ライフル協会から巨額の資金を得ているなんてところは、全米ライフル協会が悪と言っているようなものに聞こえてしまいます
この法案は犯罪率を1%に抑えるための法案なんです、パージを施行したら犯罪率が1%になる理屈がよく分からないですけど、パージ法を発案した政府の研究員のメイ・アップデールを「アベンジャーズ エンドゲーム」や「スパイダーマン ホームカミング」で主人公の叔母を好演しているマリサ・トメイ
あまり出演時間は多くないのですがメイは自分の想像と違う展開に戸惑うのですが、実は政府がギャングや傭兵を送り込んで殺戮を繰り返しているんです、どうしてもパージ法を成功させなければならないからです
スタテン島のギャングのリーダーのディミトリを演じるのがイラン・ノエルでこれがなかなかイイ味を出しているんです、ギャングなのに優しさを見せたかと思うとパージを利用してディミトリを殺そうとした部下を射殺
その部下は女2人をディミトリの部屋に送り込んで2人でディミトリに奉仕をしようとしたところで襲い掛かってくるんです、でもさすがにのボスなので返り討ちにして部下の名前を聞き出して女たちは殺さずにスタテン島から追放して終わり、優しいね
このディミトリの元カノでパージに反対するナイヤを演じるのがレノックス・スコット・デイビス、彼女が見た目がカッコイイんです、みんなのために奮闘し、特に弟のイザヤのために危険なパージが行われている夜の街へと行きます
イザヤはスケルターに復讐するためにパージに参加するのですが至近距離で銃を構えるのですが撃てません、逆にスケルターに追われる立場となってしまってナイヤに助けを求めるんです
パージでスタテン島の住民は一晩過ごすだけで5000ドルですからパーティをしているんです、そこにスケルターが現れてナイフで刺しまくるんです、一気にパニックとなるんですけど、そこに政府が雇った傭兵が住民を殺しまくるんです、それを島を守るディミトリらギャングが迎え撃つんです
しかしパージは成功してスタテン島だけでなく全米で行われることになるんです、それで犯罪率が低下するなんてみんな抑圧された生活でこのパージで一気に噴出させるのでしょうね
12時間殺人を含む犯罪が合法化する法律パージの始まり それが『パージ:エクスペリメント』です。
もし5000ドル貰えるなら参加して隠れてるかも、人間てそんな簡単に人を殺すとは思えませんからね、でも簡単にタブーを犯すのも人間です
日常之出来事
魔界探偵ゴーゴリ 暗黒の騎士と生け贄の美女たち
『魔界探偵ゴーゴリ 暗黒の騎士と生け贄の美女たち』
2017年 ロシア
《スタッフ&キャスト》
監督 イゴール・バラノフ
脚本 ティーホン・コルネフ/アレクセイ・チュポフ/ナタリア・メルクロワ/アレクセイ・カラウロフ
撮影 セルゲイ・トロフィモフ
音楽 ライアン・オッター
出演 アレクサンドル・ペトロフ/オレグ・メンシコフ/ユリア・フランツ/イフゲニー・スティチキン/タイーシャ・ビルコバ/アルチョム・トカチェンコ
《解説》
闇の力が覚醒する
ロシアのエドガー・アラン・ポーとも呼ばれる文豪ニコライ・ゴーゴリを主人公に、異世界とつながる闇の力に覚醒したゴーゴリが難事件の解決に挑む姿を描いたダークファンタジー
ロシア版シャーロック・ホームズ×ハリー・ポッターともいえる、最高峰VFX製作陣による傑作ミステリー、ニコライ・ゴーゴリを演じるのは「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」で人気急上昇中のロシアのスター俳優、アレクサンドル・ペトロフ
《物語》
ディカーニカ近郊で世捨て人3人が火を囲い食事をしながらさらってきた裸の女を今にも凌辱しようとしていたところに馬に乗った黒い騎士が現れた、剣を取り出すと3人をあっという間に殺してしまい、女の胸元を切って流れ出る血を体に受け入れた
1829年サンクトペテルブルグ、エレーナ・アタシンスカヤが豪邸の暖炉の前で不審死を遂げた、右手に数カ所の火傷、首には絞められた痕跡
現場に書記官として来たニコライ・ゴーゴリ、彼には特殊能力があり、人には見えないものが見える、グロー捜査官が現れたとたんにエレーナ殺害の映像が見えて倒れてしまった
ゴーゴリが今見たものをグローに伝えると洞察力の優れたグローはそのヒントからエレーナの召使いのイワン・ソモフを逮捕して事件を解決した
自分の書いた本が酷評されて酒を飲んで本を焼いた、次の日の朝、グローが訪ねてきた、長旅になるので挨拶に来たと、そこで次の事件の話を聞いたゴーゴリは書記官が必要なら同行させてほしいと言うとグローは了承した
狭い馬車の中でゴーゴリはディカーニカ村が故郷だとグローに話し、村の近くで3人の若い女の遺体が見つかった、グローは儀式殺人である可能性が高いと睨んでいる
ディカーニカ村に到着すると地元警察と司祭が出迎えてくれたがグローは早速にも3人目の被害者の遺体を墓から掘り起こした、解剖の結果で遺体には一滴の血も残されていなかった
気分が悪くなったゴーゴリは川に行き顔を洗って道に出たところを馬車に轢かれてしまい気を失ってしまう、彼を轢いた馬車は村の丘の上に住むダニシェヴェスキー伯爵のもので妻のリザに介抱されてゴーゴリは彼女に惹かれる
やがてゴーゴリは自分でも制御できない悪夢の力によって事件の真相に近づいていく、そして自分が何者なのか明らかにしていく
《感想》
ロシア映画ってかなり久しぶりに観ましたね、でもこんなダークファンタジー作品を作るイメージはなかったです、おいらはこんなのが好きですからね
まるでティム・バートンの世界のようで少しモノクロームな画面作りで寒々とした雰囲気を醸し出しています、実際にロシアは寒そうなイメージですけどね
でもオープニングで全裸の美女が登場するのですがこれは寒そうでしたね、汚い男たちにこれから慰め者になるような感じでしたがそれよりも恐ろしい展開となります
全身から皮膚を突き破ったようなツノを出した真っ黒の騎士が現れて男たちを剣で切り捨てます、これがなかなか鮮やかな展開です、女は胸の上を一文字に切られて血を取られてしまうんです
ここまでのつかみは素晴らしいです、この後が気になってきます、この世の者ではない暗黒騎士の登場はワクワクさせます、でもあんまり登場はしないのですけどね
ここから主人公の19世紀ロシア文学の代表的な作家、ニコライ・ゴーゴリが登場いたします、本作はゴーゴリの著書「ディカーニカ近郷夜話」の前日譚を描いた作品です
ゴーゴリは特殊能力を持っていてそれを利用して難事件を解決するのかと思いきや、能力を発揮すると意識を失って倒れてしまうんです、なので捜査はなかなか進まないのも面白くイライラさせます
このゴーゴリを演じるのは、アレクサンドル・ペトロフで細い白いひょっろとした青年でこれが暗黒の騎士と戦えるのかと心配なくらいです、魔女に投げ飛ばされて殺されそうになりますしね
それに暗黒騎士に見せかけた殺人も起こったり、蝋燭にアヘンや薬物を混ぜられて火を灯すと幻覚を見てしまう代物、浮気をしていた妻を殺した夫かと思われていたが妻の亡霊が出たりと怖くない派手な展開がすごいです(笑)
それでもやはりロシアの女性はみんな綺麗で、ゴーゴリが一目惚れしてしまう豪邸に住む、ダニシェヴェスキー伯爵の妻のリザを演じるのがタイーシャ・ビルコバ
別れが近付くとリザが訪ねてきて一夜を共にするんですけど、激しいセックスの途中でリザがオクサーナに変わったりと何かを伝えるかのような淫夢だったようです
30年前に命を落としている粉屋の娘のオクサーナを演じるのがユリア・フランツ、妖艶な黒髪の美女で幽霊なのか何かとゴーゴリを手助けしてくれる存在なのです
でも本作は三部作であるために、えらい途中で終わってしまいます、物語に引き込まれてしまう構成となっていて、闇の力を使うゴーゴリのその後が気になります
ロシアの文豪ニコライ・ゴーゴリがダークヒーローとなり難事件に挑む それが『魔界探偵ゴーゴリ 暗黒の騎士と生け贄の美女たち』です。
この邦題が凄くないですか?、続編の「魔女の呪いと妖怪ヴィーの召喚」も楽しみです
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花咲く部屋、昼下がりの蕾
日常の出来事
荒野の誓い
『荒野の誓い』
2017年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 スコット・クーパー
原作 ドナルド・E・スチュワート
撮影 マサノブ・タカヤナギ
音楽 マックス・リヒター
出演 クリスチャン・ベール/ロザムンド・パイク/ウェス・ステューディ/アダム・ビーチ/ベン・フォスター/クオリアンカ・キルヒャー/タナヤ・ビーティ/ジョナサン・メジャース/ロリー・コクレイン/ジェシー・プレモンス/ティモシー・シャラメ/ポール・アンダーソン/ライアン・ビンガム/デビッド・ミッドサンダー/ジョン・ベンジャミン・ヒッキー/スティーブン・ラング/ビル・キャンプ
《解説》
伝説の陸軍大尉、家族を殺された未亡人、死を目前としたシャイアン族の首長、それぞれの目的を果たすため、命がけの旅に出る、強烈な生きざま
「クレイジー・ハート」で長編初監督ながら、アカデミー賞3部門にノミネートされ、2部門を受賞、そのほか数々の賞を受賞し高評価を獲得した鬼才スコット・クーパー最新作、主演は「ザ・ファイター」でアカデミー賞助演男優賞を受賞し、「バイス」では同主演男優賞にノミネートされたクリスチャン・ベール
「ファーナス/訣別の朝」に続いてクーパー監督とのタッグとなる本作は壮大にして深遠なアクション・ドラマに仕上がった、ヒロインには「ゴーン・ガール」でアカデミー賞にノミネートされたロザムンド・パイク、「ジェロニモ」や「アバター」などで知られるアメリカ・インディアンの名優ウェス・ステューディ、そのほか演技派俳優たちが脇を固める
《物語》
1892年、産業革命によって急速に変化するアメリカ・ニューメキシコ州、ロザリーは夫と3人の子供たちに囲まれて暮らしていたが、突然コマンチ族が現れ、馬を奪い、夫と子供3人を殺して家を焼き、ロザリーは森へと逃げて助かった
アメリカ軍のブロッカー大尉はインディアンのアパッチ族を捕らえて砦に送る仕事をしている、その夜にメッツ曹長と酒を飲み、軍人生活は疲れたとメッツの話を聞く
次の日の朝、ブロッカーはビッグス大佐に呼び出され、そこには記者のウィルクスも同席し、ブロッカーが先住民族を残虐に殺していると非難する
一触即発の2人をたしなめてビッグスは7年間囚われているシャイアン族の首長イエローホークとその家族を罪を償ったとしてモンタナにあるシャイアン族の聖地の「熊の渓谷」まで護送する任務を与えられる
首長の釈放問題は今や耳目を集める問題に発展し、無事に帰郷することを陸軍省は望んでいる、ブロッカーは一度は断るが大統領命令で牢屋の中で癌に苦しむイエローホークを見て悩んだ末に了承した
メッツ曹長、ウッドソン伍長、キダー中尉、デシャルダン二等兵がブロッカーと共に同行する、ブロッカーの部隊はしばらく進むとブロッカーはイエローホークに剣を渡すが拒否され、ブロッカーは彼を鎖で繋いだ
野営をしながら荒野を進むが、その途中で燃えた家と殺された白人男性を発見、その燃えた家の中で子供たちの死体とロザリーと出会う、ロザリーはショックのあまり子供たちは寝ていると言う
ブロッカーはロザリーを安全な場所まで案内すると行動を共にする、ロザリーはイエローホークらを見て怯えるが、子供たちの死を受け入れて埋葬して前へ進んだ
《感想》
アメリカの魂は孤独で禁欲的で人殺しだ、いまだに和らがぬ D・H・ロレンス、西武開発時代のアメリカはまさにロレンスの言葉通りですね、イギリスからアメリカにやってきた白人らは先住民族からその土地を略奪して殺戮を繰り返しました、まさにアメリカの歴史は血みどろですよ
本作は面白かったです、前半の残酷な描写は差別的な内容と、後半の風景もありますが美しい映像、そして友情とか信頼とか目に見えないものがしっかりと描かれていたと思います
「アメリカン・ハッスル」のクリスチャン・ベールが演じるブロッカー大尉はそれを仕事として先住民族を捕らえたり、殺したりしています、仲間や友人を先住民族に殺された思いもありますからね
でもブロッカーは記者に先住民族も人間なので虐殺は非人道的だと非難、しかしブロッカーとしては先住民族は敵であり、人間として見ていないのかもね
先住民族としては平和に暮らしてた所にいきなり武器を片手に大量虐殺を行う白人こそが敵でしょうね、先住民族が白人の頭の皮を剥ぐ好意を野蛮な行為だと言いますが、どっちが野蛮人なんでしょうか?
シャイアン族の首長イエローホークを演じるのが、「荒野はつらいよ アリゾナより愛をこめて」のウェス・ステューディで彼は先住民族の血を引く俳優です
若い頃のイエローホークは白人をかなりの数を殺しているようで、ブロッカーは最初から敵視するんです、しかしイエローホークは年を取って癌なんです、最期はモンタナで過ごしたいとの願いを受け入れられるんです
それを護送するのがブロッカーの部隊なんです、途中で焼けた家にいるロザリーと出会い、行動を共にするんです、ロザリーを演じるのは、「ゴーン・ガール」のロザムンド・パイク
オープニングでロザリーの夫と子供がコマンチ族の襲撃に遭うんです、夫は矢で貫かれて頭の皮を剥がれて殺されます、ロザリーと2人の娘は森へと逃げるのですが娘2人は矢で射抜かれ、抱いていた赤ちゃんも矢で射抜かれます、ここは衝撃的なシーンでしたね
それでもロザリーは先住民族であるイエローホークの妻や娘と交流をするんです、血まみれの服を着替えるように服を与えたりとシャイアン族は平和主義なのかもね
でも襲ってきたコマンチ族を夜に殺害してしまうスキル持ってます、この戦いでブロッカーとイエローホークは信頼関係を築き、友人となるんです、ここは痺れましたね
魂の眠る場所は自ら手に入れる それが『荒野の誓い』です。
かなり久しぶりに西部劇を観ましたが、ちょっと過去の名作も観たくなりました
ウォッチメン
『ウォッチメン』
2009年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 ザック・スナイダー
原作 デイブ・ギボンズ
脚本 デビッド・ヘイター/アレックス・ツェー
撮影 ラリー・フォン
音楽 タイラー・ベイツ
出演 ジャッキー・アール・ヘイリー/パトリック・ウィルソン/ビリー・クラダップ/マリン・アッカーマン/マシュー・グード/ジェフリー・ディーン・モーガン/カーラ・グギーノ/スティーブン・マクハッティ/クリント・カールトン/グレン・エニス/ドン・パイン/アポロニア・バーノア/ダリル・シェーラー/ニアル・マター/ローラ・メンネル/マット・フルーワー/ダニー・ウッドバーン/ロバート・ウィスデン
《解説》
知ってはならない、真実がある
1986年に発表され、ヒューゴー賞を受賞するなど、高い評価を受けたアラン・ムーアの名作グラフィックノベルを、「300/スリーハンドレッド」のザック・スナイダー監督が映画化
ベトナム戦争、キューバ危機など数々の事件の陰には、人々を見守る“ウォッチメン”と呼ばれる監視者の存在があった…
《物語》
1930年代のアメリカは犯罪者と戦うコスチュームを身に着けたヒーローたちが出没し始めた、彼らは第二次世界大戦終結や政治の世界にも大きく関与し、いつしか集結して1940年にはミニッツメンという組織を結成した
しかしメンバーは命を落としたり、精神に異常をきたしたり、逮捕されたり、引退したりと姿を消していった、数十年後に第二世代のヒーローらが新たな組織ウォッチメンを結成
アメリカ政府は政治の道具として私用し、歴史的事件に関与させていった、これによりアメリカは世界に対して絶対的な覇権を握る、しかし彼らのやり過ぎな行動に大衆デモが起こり始めてウォッチメンの活動は条例によって禁止される
そして1985年現在、アメリカとソ連は冷戦状態になり核戦争間近と言われ、かつてのウォッチメンのメンバーが政府諜報員として活動している、そんな諜報員の一人、コメディアンは自宅で殺された
個人的に活動していた元ウォッチメンのメンバーのロールシャッハがコメディアンが殺されたことを不審に思い行動を開始、何者かがヒーロー狩りを開始したと判断
ロールシャッハは引退したナイトオウルⅡ世ことダニエルに注意を呼び掛ける、ダニエルは引退してヴェイト社を設立した世界最高の頭脳持つオジマンディアスことエイドリアンに会い、世界中の誰もが元ヒーローのエイドリアンと知ることで注意を呼び掛ける
エイドリアンは政府から許可を得て活動しているDrマンハッタンことジョンがソ連の5万の核兵器を止められないと世界は滅ぶと予感
軍事施設で働くジョンとシルク・スペクターⅡ世ことローリーは人間性を失いつつあるジョンから去りダニエルの元へ、久しぶりの再会で二人は結ばれた
そしてダニエルとロールシャッハはある人物に対して疑いを持っていたが、やがてそれは確信へと変わる
《感想》
ドラマ版の「ウォッチメン」が始まると知って以前に映画版を観たのに全然記憶になくて久しぶりに観ました、でもこの作品を観るまで「ウォッチメン」という存在を知りませんでした
他のヒーロー物とはひと味違ってやっぱ大人向けと言った感じで綺麗ごとばかりだけではなく、血生臭い描写や性描写もあってR15指定となっています
特殊な能力を持った者たちが顔を出すと恨みを買って狙われる心配があるので顔を隠したコスチュームでのヒーロー活動をするんです、それが何時しかチームとなってウォッチメンとなるんです
この組織ウォッチメンはアメリカ政府が道具として利用し、ジョン・F・ケネディ暗殺やベトナム戦争やウォーターゲート事件やアポロ11号月面着陸などの歴史的事件に関与させていくんです
特にメンバーのコメディアンはかなり非道でベトナム戦争で殺戮を行うんです、ヒーローとはいえ敵であるベトナム人を殺しまくるんです、それによってアメリカはベトナム戦争に勝利するんです
オープニングでこのコメディアンが高層マンションの自宅で無惨に殺されてしまうんです、これが無惨でね、ここまで徹底的に痛めつけなくてもと思うんですけど、その後にこのコメディアンの行いを知ると自業自得な感じがしますね
初代の女性ヒーローのシルク・スペクターを痛めつけて強姦しようとするんです、あわやのところで仲間のヒーローに救われるのですが、このコメディアンとシルク・スペクターはその後も因縁があって複雑なんです
この初代シルク・スペクターを演じるのが、「ブラッド」「アンボーン」のカーラ・グギーノ、そしてコメディアンを演じるのがジェフリー・ディーン・モーガンです
そしてこのコメディアンを毛嫌いしているシルク・スペクターの娘でシルク・スペクターⅡ世ことローリーを演じるのが、「インベージョン」のマリン・アッカーマンで、母親ゆずりのセクシーさでコメディアンも迫ってきます
本作の核となるコメディアン殺害事件を独自捜査するロールシャッハを演じるのが、「リトル・チルドレン」のジャッキー・アール・ヘイリーでほとんどマスクに覆われているんですけど、逮捕されて刑務所に入れられてそこで自分が刑務所送りにした囚人に狙われるんです
ロールシャッハが最初に訪ねるナイトオウルⅡ世ことダニエルを演じるのは、「パッセンジャーズ」のパトリック・ウィルソンで全ての真実を知った時の悲しみは彼が一番かもしれません
ベトナム戦争で活躍し、ソ連の核を抑えているDrマンハッタンを演じるのは「ミッション:インポッシブル3」のビリー・クラダップ、ほとんどが全裸で青白く光っているんです、おそらく世界最強ですね
そして世界最高の頭脳を持つオジマンディアスことエイドリアンを演じるのが、「マッチポイント」のマシュー・グードでエイドリアンが米ソ冷戦を解決して世界平和を実現する方法を見つけるんです
そしてドラマ版はこの34年後が描かれるんです、ドラマ版を観ていて正直チンプンカンプンなところもあるんです、起点となるのは1921年に起こった「タルサ人暴動」です、黒人と白人の対立感情が爆発してしまうんです
そして舞台は2019年となってローリーやオジマンディアスらがそれ相当の年齢で登場して主人公ではありませんけど、物語に関係してくるんです、もうすぐファーストシーズンが終わりますがなかなか骨太なヒーロードラマです
ザック・スナイダー監督が挑む驚愕のリアリ・ミステリー それが『ウォッチメン』です。
ドラマ版を観て久しぶりに映画版を観たくなりました、映画版のラストは原作とガラリと変えてあります、あんな悲惨なラストなんて
1965タイトル
みなさんこんばんわ(^_^)
高松宮記念SP
日常ノ出来事
鉄道員(ぽっぽや)
『鉄道員(ぽっぽや)』
1999年 東映
《スタッフ&キャスト》
監督 降旗康男
原作 浅田次郎
撮影 木村大作
音楽 国吉良一
出演 高倉健/小林稔侍/大竹しのぶ/広末涼子/奈良岡朋子/田中好子/安藤政信/吉岡秀隆/山田さくや/谷口紗耶香/平田満/中原理恵/板東英二/きたろう/本田博太郎/木下ほうか/田中要次/石橋蓮司/大沢さやか/志村けん
《解説》
一人娘を亡くした日も、愛する妻を亡くした日も、男は駅に立ち続けた…
北海道の雪深い町の駅舎を舞台に、鉄道員として生きたひとりの男の姿を綴ったドラマ、監督は「現代任侠伝」の降旗康男、浅田次郎による第二十七回直木賞受賞の同名小説を、、「植村直己物語」の岩間芳樹と降旗康男監督が共同脚色、撮影を「おもちゃ」の木村大作が担当している、主演は「四十七人の刺客」の高倉健、その他「学校Ⅲ」の小林稔侍と大竹しのぶ、「20世紀ノスタルジア」の広末涼子らが出演
《物語》
佐藤乙松は鉄道員一筋に人生を送ってきた男、現在は北海道の幌舞線の終着駅幌舞の駅長をしている、幼い一人娘・雪子を亡くした日も、愛する妻・静江を亡くした日も彼はホームに立ち続けていた
しかしその幌舞線も来年の春で廃線になることが決まっていた、それは乙松の定年退職と同じ時期で、乙松は機関車乗りだった頃や炭鉱で賑わっていた頃を思い出している
ある日、いつものようにホームを雪かきしている乙松の前に小さな少女が現れる、乙松は正月休みを利用してやって来た子かと思った、今度一年生になるの、と笑う少女は乙松の持っていた人形を見せた、それは乙松が娘の雪子にあげた人形に似ているのを思い出す
そして正月、かつて乙松と共に機関車を走らせていた同僚で今は美寄駅の駅長の杉浦が訪ねてきた、彼は今年で定年になる乙松に一緒にトマムのホテルへの再就職を勧めにやってきたが、鉄道員一筋の乙松は受け入れられない、終電が終わると2人は酒を酌み交わした
真夜中に杉浦が酔って寝たあとに昼間の少女が忘れていった人形を取りに六年生の姉が駅舎を訪ねてきた、彼女を歓迎するが夜も遅いので送ろうと言う乙松にキスをして帰ってしまった、またしても人形を忘れてしまう
その翌日、杉浦が美寄に帰ったあとに二人の少女の姉と名乗る女子高生がやってきた、17歳の彼女は鉄道が大好きで乙松の話を楽しそうに聞いて過ごす
しかし改めて少女の顔を見た乙松は一年生の少女や六年生の少女に感じていたものに確信を持った、少女は死んだ雪子だった
《感想》
昭和の大スターで喜劇王の志村けんの追悼レビューです、いまだに信じられないです、2020年は志村けんにとって挑戦の年となる予定だったようです
山田洋次監督の「キネマの神様」に菅田将暉と共にダブル主演で21年ぶりの映画出演だったようですが、新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなりました
NHKの連続テレビ小説への出演も決まっていてNHKは志村けんの回復を信じて出演シーンは後回しにして待っていたそうです、志村けんはオリンピックの聖火ランナーを喜んでいて禁煙をして準備していたそうです
まだまだ「志村どうぶつ園」や「バカ殿様」や「ドリフ大爆笑」が観れると思っていただけに本当に残念です、山田洋次監督もコメントを出していて、出演辞退で残念がっていたらこの訃報でショックだと
本作には「夜叉」の高倉健が主演で寒い雪の中で駅長を演じています、それは寒そうですが駅舎の中は暖かそうです、でも演じる乙松は鉄道員の仕事一筋の男で一人娘の死や妻の死の時も駅にいたんです
妻の静江を演じるのは大竹しのぶ、しばらく子供が出来なくて悩んでいてやっと出来た娘が死んでしまい自分も病床に伏せてしまいます、乙松と同僚の杉浦を演じるのは小林稔侍、いぶし銀の演技でこの手の作品にはよく出ていますね
そして杉浦の妻の明子を演じるのは田中好子、久しぶりにその姿を見れて嬉しかったです、彼女も志村けん同様においらが子供の頃から、キャンディーズの一員として活躍していましたからね
志村けんを見る為に観たのですが一番目を引いたのはやっぱり広末涼子、撮影時は18歳くらいかな?幼く見える広末涼子ですがこの少女から大人の女に変わる時期をよく残しておいてくれた
ただ男に甘えるような口調で高倉健相手にはまだ早かったかもしれませんね、でも高倉健は広末涼子を可愛がっていたようですしね、でもラストは感動させるはずなんですけどなんか違いますね
志村けんはなぜこの炭鉱夫というチョイ役を引き受けたのかな?高倉健から直接オファーがあったそうですね、やはり高倉健という日本を代表する名優との共演は嬉しかったでしょう、酔っぱらいの演技はコントの志村けんそのものでした、高倉健も笑ったとか(笑)
監督は「夜叉」の降旗康男で高倉健とのコンビも慣れたもので、撮影の木村大作もそうですね、昭和の名優や名監督らが消えていっても作品はこのように残ります
雪の夜、やさしい奇蹟が舞い降りる それが『鉄道員(ぽっぽや)』です。
ドリフターズ時代の映画は志村けんはほとんどエキストラでした、山田洋次監督作品で観たかったな、合掌
エイプリル・フール
『エイプリル・フール』
1986年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 フレッド・ウォルトン
脚本 ダニロ・バック
撮影 チャールズ・ミンスキー
音楽 チャールズ・ブレスターン
出演 ジェイ・ベイカー/パット・バーロー/ロイド・ベリー/デボラ・フォアマン/エイミー・スティール/トム・ヒートン/グリフィン・オニール/ケン・オランド
《解説》
孤島のリッチな別荘で、学生10人のクレージー・パーティ
「夕暮れにベルが鳴る」のF・ウォルトン監督、「13日の金曜日」シリーズのプロデューサー、F・マンキューソJrが製作、原案を担当したサスペンス・ホラー
金持ちの息子の招待により孤島の別荘に招かれ集まった9人の大学生、盛り上がるパーティに浮かれる若者たち、だが彼らは一人また一人と姿を消していく
《物語》
大学生のマフィーが所有する孤島に春休みを利用してみんなで遊びに行くことになった、8人の大学生の男女が孤島に行くための船を待っている
その頃、マフィーはお手伝いを全て帰らせて一人でパーティの準備をしている、一人で準備をしないとまた父親に文句を言われてしまう、地下室を片付けている時、幼い頃に貰った誕生日プレゼントを見付けて懐かしくなった
船が到着して8人が乗り込む、顔見知りもいれば初対面もいる、しかし全員がマフィーと友人だ、授業で一緒だったり演劇部で一緒だったりと様々
船が孤島に到着した時に事故があった、スキップら学生たちの悪ふざけで船員が顔に大ケガを負ってしまった、そこにマフィーがみんなを迎えにやってきた
マフィーの父親は会社を経営していてセレブな生活、いずれマフィーはその全てを相続する、この孤島も別荘もだ
夜になり食事をしてデザート、その時にケガをした船員が気になったが話題は卒業後の進路など、そして大学時代の友人は一生の友人になると乾杯
朝になりスキップがいないことに気付いた、みんなは自由に過ごしているがスキップが心配になり孤島を捜すことに、不穏な空気が流れる中で一人、また一人と姿を消していく
《感想》
今日という日にしかレビューできないと思いました(笑)、そういうタイトルの作品ってありますよね、クリスマスとかハロウィンとかね、タイトルにがっつりと入っているのはちょっと日にちを気にしてしまいます
本作は80年代のスラッシャー映画の全盛に作られた作品で、「13日の金曜日」シリーズや「バーニング」などのキャンプ場での若者たちが殺されていく王道のシチュエーションです、どんでん返しがあるのですがネタバレ解説しています
マフィーによって孤島に集められた大学生たちが想像を絶する恐怖体験をするという内容なのですが、その孤島の別荘に行くと各々の部屋には意味深なアイテムが見付かるんです
たとえば交通事故で若者が亡くなった新聞記事だったりとか、SMで使う拘束具だったりとかです、みんな好き勝手に部屋を使うんです、恋人同士でセックスするのも80年代のパターンでまず生き残ることはできません
やっぱ外に散歩に行く者がいるんです、そこで襲われて姿を消してしまうんです、次の朝にいない事に気付くのですがあまり気にも留めないのですが心配になってくるのですが海を死体が流れていくのを見てしまうんです
それにパーティの主催者であるマフィーが初日は社交的でセクシーな雰囲気なのですが、次の日には何だかおかしな格好をしているんです、友人たちもなんとなくおかしい事を気にするのですけどね
だんだんと人が消えていき遂に2人だけが残されるんです、みんなを捜しながら別荘のあちこちから事件の真相を見つけ出して殺人鬼と遂に対峙するんです
そして目の前の犯人が持つナイフに刺されると思い逃げた別荘の奥のリビングに消えたみんながごく普通にくつろいでいるんです、顔に大ケガをした船員もね
それはマフィーが仕組んだ別荘を使ったイベントの試験のようなものだったんです、マフィーはこの別荘を相続して維持費のために別荘をホテルにしてイベントを楽しんでもらおうと企画をしているんです
なので殺された人はその後は脅かす側に回るわけです、なんだかほのぼのしていてこんなラストもありそうでなかったので面白かったですね
一人また一人、何処へか姿が消える⁉、4月1日の夜は更けて、謎はますます深まる それが『エイプリル・フール』です。
ちなみに2008年に本作はリメイクされています、観てはいませんけど酷評されてますね(笑)
日常乃出来事
みなさんこんばんわ(^_^)
大阪杯SP
帝一の國
『帝一の國』
2017年 「帝一の國」製作委員会
《スタッフ&キャスト》
監督 永井聡
原作 古屋兎丸
脚本 いずみ吉紘
撮影 今村圭佑
音楽 渡邊崇
出演 菅田将暉/野村周平/竹内涼真/間宮祥太朗/志尊淳/千葉雄大/永野芽郁/鈴木勝大/荻原利久/岡山天音/井之脇海/木村了/榎本孝明/山路和弘/真飛聖/中村育二/吉田鋼太郎
《解説》
野心がとまらない!
ジャンプSQで2010年~6年間連載された漫画「帝一の國」、美麗な作画と異色の物語に漫画ファンが熱狂、2014年には舞台化もされて絶大な人気を博す
古屋兎丸の同名コミックを、菅田将暉、野村周平、竹内涼真ら人気若手俳優の共演で実写映画化した学園コメディ、「ジャッジ!」「世界から猫が消えたなら」の永井聡監督がメガホンをとり、「ROOKIES」のいずみ吉紘が脚本を担当
《物語》
時ハ昭和、「政治とは流血を伴わぬ戦争である」この言葉は毛沢東の言葉で赤場帝一の最も好きな言葉だ、帝一の夢は総理大臣になること、総理の年収は約4000万で更に内閣官房機密費というおこずかいが年10億から30億と言われて申告の必要もない、まさに夢の職業
どうすればなれるのか?それは超名門・海帝高校の生徒会長になることだ、そして政界の海帝生徒会長派閥に入る事だ、その派閥に入ることが総理への近道と言われている
しかも生徒会長には東大への推薦入学のおまけ付き、だからみんな生徒会長の座を狙っている、一歩一歩上りつめて海帝高校の生徒会長になってやる、そして将来、総理大臣になり僕の国を作る
その甲斐があって入学式では入学試験で最優秀成績を収め、新入生の挨拶を帝一は指名された、この時から既に将来の生徒会長選に向けて戦略を練っていた
政治家の父・譲介は海帝高校時代の生徒会長選挙で東郷卯三郎に1票差で負けてから、その後の出世街道でも卯三郎に一歩差を付けられており、息子の帝一に夢を託す
しかし帝一はピアニストの母・桜子の遺伝子を強く受け継いだらしくピアノコンクールを総なめ、しかし卯三郎の息子・菊馬にいじめられていたが幼馴染の白鳥美美子に助けられ、今では恋人同士
譲介はそんな帝一に帝王学を叩き込もうと滝修業に連れ出そうとした父と母が口論となり、その時に帝一は鍵盤で頭を打ち、その瞬間にスイッチが入り帝一は海帝高校でトップを取ろうと決意する
2年後の生徒会長選挙の為に戦いは既に始まっており、野望の第一歩を踏み出した帝一を待ち受けていたものとは想像を絶する罠と試練と友情と裏切りだった!
《感想》
イケメン若手俳優がドッと出演していて女性たちは大興奮だったのではと勝手に思ってます、それらの俳優が褌姿で和太鼓を叩く姿はカッコイイのですが、観客の女性が失神するシーンがありましたが興奮したでしょうね(笑)
主人公の帝一を演じるのは、「溺れるナイフ」の菅田将暉で、父親に総理大臣になることを義務付けられていてその第一段階として海帝高校での生徒会長になることを決められています
幼い頃の帝一は政治よりピアノが好きな少年で、ピアノが弾きたいがために自分の国を作るべく奮闘します、しかし帝一には永遠のライバルるようで父親の譲介が海帝高校の生徒会長選挙で1票差で東郷卯三郎に負け、その息子の菊馬にいじめられていたんです
その菊馬を演じるのが、「ミュージアム」の野村周平で本当に嫌な奴なんです、告げ口はするわ、人を陥れるわ、目的の為には手段は選びません、やっぱり父親も同じように手段を選ばない男なんです
この帝一と菊馬の幼馴染の美美子を演じるのが、「PARKS パークス」の永野芽郁、帝一をいじめている菊馬をハイキック一発で倒してしまうんです、その蹴りの美しいこと
一瞬、回し蹴りのできる吹き替えかと思いましたがそのまま演技が続行されるので永野芽郁が実際に蹴っているようなんです、ドラマ「僕たちがやりました」でも鮮やかなドロップキックを披露していましたもん
帝一を支える光明を演じるのは、「覆面系ノイズ」の志尊淳で男なのに可愛らしい風貌でその仕草もカワイイんです(笑)、それでいて盗聴器なんかも自作して情報を収集するやり手なんです
帝一や光明と同級生で、中高一貫の海帝高校に他の中学から入学してきた秀才の弾を演じるのが、「青空エール」の竹内涼真で海帝高校に行く生徒はみんなお金持ちなんですけど弾は貧乏で弟妹らを世話しているです
そして一学年上の生徒会長を争う氷室ローランドを演じるのが、「闇金ウシジマくん ザ・ファイナル」の間宮祥太朗でその風貌は強烈です、帝一は当初はローランドを推すのですがここでも父親同士の確執があって帝一は悩むのです
そしてローランドの対抗馬の森園億人を演じるのが、「ReLIFE リライフ」の千葉雄大で帝一は弾と共に億人を推すことにするんです、それも次期生徒会長の座のためなんです
帝一の父親の譲介を演じるのが、「新宿スワン」の吉田鋼太郎、母親の桜子を演じるのが、「闇金ウシジマくん ザ・ファイナル」の真飛聖でなかなか痛い両親なんです
でも政治の世界を高校の生徒会長選挙に置き換えたのは分かりやすかったです、まあコメディですからやり過ぎではありますが賄賂や裏切りなんかは当たり前で、マイムマイムを踊って印象操作をしたりと人の心を動かす術は難しいですね
なかなかみんな個性が強くてその生徒会長選挙も一筋縄ではいきません、帝一は策略を練る野心家であり、弾は自然体ですけど人望が厚いんです、菊馬はとにかく帝一のことが憎くて仕方ないみたいなんです、この3人で生徒会長を争うことになるんですけどね
監督は「世界から猫が消えたなら」の永井聡で雰囲気がガラっと変わった作風で面白かったです、金持ちばかりだと次は権力がほしくなるのでしょうかね
生徒会選挙は命がけ!学園政権闘争コメディ、開幕! それが『帝一の國』です。
エンドロールの永野芽郁のギターを持ったダンスが本当にカワイイです