『悪と仮面のルール』
2018年 「悪と仮面のルール」製作委員会
《スタッフ&キャスト》
監督 中村哲平
原作 中村文則
脚本 黒岩勉
撮影 鯵坂輝国
出演 玉木宏/新木優子/吉沢亮/中村達也/光石研/村井國男/柄本明/尾上寛之/呉汝俊
《解説》
僕は悪になるために創られた
芥川賞作家の中村文則による同名サスペンス小説を玉木宏主演で映画化、久喜文宏には玉木宏でこれまでの精悍なイメージとは異なる稀代の殺人者を演じ、新たな一面を見せる
文宏がすべてを懸けて守ろうとする香織を新木優子、テロリスト組織の実行犯の一人、伊藤を吉沢亮が演じる、監督は数々のPVやCMを手掛けてきた新鋭・中村哲平、壮大な深遠なテーマを携えたサスペンスドラマを圧倒的な演出で描く
《物語》
人を殺すことを世界では悪だと言うが、だとしても僕は悪で構わないと思った
11歳だった久喜文宏はある日、大富豪である父の久喜捷三から呼び出され、今からお前に人生において重要なことを話す、お前の命は私が意図的に創った、お前は私の手による邪となる、邪とはこの世界を不幸にする存在、我々の家系で時々行われることだ
お前はこの国の中心か、他国の中心になる、願わくばこの世界がいつか終わるようにお前にはその資金を他の兄弟より多く残しておく、お前は力のある人間にならなければならない、そのために14歳の時のお前に地獄を見せると告げられた
捷三は孤児の少女の香織を引き取り、文宏に引き合わせた捷三は、地獄を見せる際にその子は重要な役割を果たすと言う
十数年後、文宏は整形手術で顔を変え、新谷弘一という故人の顔と名前を手に入れて新谷弘一として生活を始めた、文宏は父・捷三が使っていた私立探偵の榊原に香織の生活の全ての様子をずっと報告してもらいたいと依頼
榊原はすぐに調査結果を持ってやって来た、香織は江東区のマンションに住み、六本木のクラブでホステスとして働いている、特別不幸な感じはなく、恋人はおらず友達も少ない、ただ香織は綺麗なのに生きることに怯えているようだと
そして香織の常連客の矢島孝之という男が詐欺師で香織の久喜家の相続された3000万円を狙っていると、矢島は覚醒剤の常習者で狙った獲物には薬漬けにする男
もう一つの情報は自分以外にも香織を調べている者がいる、調査の結果調べていたのは久喜家の次男・久喜幹彦であることがわかった、文宏は武器商人の幹彦を更に調査を依頼するのだが…
《感想》
良い話しなんですけど、おいら的にはもっと悪が悪である展開なのかと思ってたのですが、悪がほのかに優しいくて善だったりすんです、でも人を殺すので善とは言えないんですけどね
戦争で財を成した大富豪の久喜捷三が60歳にして生まれた末息子の文宏に11歳のときに悪として邪として生きろと言うんです、戦争などの人間の憎悪の部分で経済が動くのです
兵器で潰して文明を建て直す、それで巨額の儲けをしてきた久喜家は財閥を築いたんです、なので捷三も邪として育てられたようで戦争で財を成してるんです
捷三は文宏を邪として育てる為に創りそれを完成させる為に14歳になった時に地獄を見せると言うんです、孤児である香織を引き取るんです
捷三はずっと香織を性的虐待を繰り返して、文宏は香織を慰めて抱きしめるんです、文宏と香織は性的な関係はないのですが一緒に寝たりキスをするように愛し合うんです
文宏と香織がこうなることを操作しているんです、捷三の魂胆は14歳になった文宏の目の前で香織を凌辱して、それで文宏の善の精神を崩壊させる計画なんです
それに気付いた文宏は別荘の地下に捷三を閉じ込めて殺害してしまうんです、行方不明となった捷三なのですが、学校を出た文宏と香織は別々に家を出て独立するんです
文宏を演じるのが「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」の玉木宏で、整形手術で顔を変えて香織を見守るんです、おいらとしては悪のスキルというか殺人のスキルを持っているのかと思ったらそうではなくて普通なんです
香織を演じるのが「僕らのごはんは明日で待っている」の新木優子です、香織は文宏の登場によって彼女を狙う奴らが現れるんです、それを阻止するのが文宏なんです
そしてテロリスト集団の一人の伊藤を演じるのが「銀魂」の吉沢亮、彼はテロリストなんですが国家転覆を目論むというよりはもう少し小さな行動をしているんです、まあ悪人ですが文宏に気が付くんです
監督は新鋭の中村哲平で、原作は「去年の冬、きみと別れ」の中村文則です、もっと悪と悪の戦いかと思っていたんですが、ラストには文宏は香織にその想いを伝えるシーンで涙涙
ここまで悪に執着してまで財閥は維持していくのでしょうか?それとも悪こそが繁栄するとでも言いたいのでしょうか?でも香織は正直すぎるくらいに育っているんです、彼女に感化されたのが文宏なのかもしれませんね
ウォール・ストリート・ジャーナル絶賛!世界が認めた傑作小説が映画化!顔を変え、過去を捨てた殺人者、その仮面に隠された真実とは それが『悪と仮面のルール』です。
久喜捷三や久喜幹彦の悪をもっと深淵な物を知りたいと思いましたね、特に幹彦は拷問していてそいつの顔の皮を剥ぐんです