『ヒキタさん!ご懐妊ですよ』
2019年 「ヒキタさん!ご懐妊ですよ」製作委員会
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 細川徹
原作 ヒキタクニオ
撮影 大内泰
音楽 大間々昂
出演 松重豊/北川景子/皆川猿時/河野安郎/原田千枝子/山中崇/濱田岳/伊東四朗
《解説》
妻の一言で、すべてが変わった
作家のヒキタクニオが自身の体験をもとにつづった同名エッセイを映画化、本作が映画初主演となる名バイプレーヤーの松重豊が主人公となるヒキタクニオに扮し、妻サチ役を北川景子と年の差夫婦を演じた
日本映画界を代表する豪華メンバーの見事なコラボレーションが山あり谷ありの人生を優しく、鮮やかに彩っている、人生は計画通りに行かないけれど、ふたり一緒に歩けば、予期せぬワクワクが隠れている、この夫婦が私たちを元気にします!
《物語》
作家のヒキタクニオは49歳、今日も二日酔いで一回り以上年下の妻サチに締め切りは大丈夫かと怒られている、OLのサチは通勤の途中のバスでクニオの新刊を読んでいると小さな子供を連れた若い母親を見て思うところがあった
サチが帰宅するとクニオはやっと目を覚まし、食事は食べずにビールを飲んで執筆を始める、2人は子供を作らずに気ままな生活を送る幸せな日々を送っている
友人のマコにも子供がいてすっかりお母さん、マコは子供は面白い、壁が怪我をしていると言って部屋中に絆創膏を貼っている、バス停で若い夫婦がぐずる子供に困っているとクニオが変顔で子供を笑わせた
そんな事もあって食事の帰りにサチが、「ヒキタさんの子供に会いたい」と言った、戸惑うクニオは子供は作らない話しだったがサチの強い思いにクニオは首を立てに振った
このサチの一言で全てが変わった、サチは朝起きると体温を計り、一番妊娠しやすいタイミングを見付けてグラフを付ける、それがタイミング法である
その日を選んで頑張るのだが妊娠をしないまま1年目の春を迎えた、サチは迷信めいた事まで信じて実践、ジム通いをするクニオは健康でまだまだ若い気でいた
しかしサチに精液を採取して朝の9時に病院で受診してと言われて行った結果、精子の8割が動いていない事が判明、妊娠するには4割は動いていないと難しいと言われてしまう
老化現象にショックを受けるクニオ、もう一度大きな病院で不妊治療を始め、クニオとサチは手を取り妊活に励むのだが…
《感想》
名バイプレーヤーの松重豊の映画初主演作品です、連続ドラマでは「孤独のグルメ」なんかが好きでよく観てたのですが、まさか北川景子の旦那さんの役なんてね
さすがに出演作が多くて、「生きてるだけで、愛。」「深夜食堂」「探偵はBARにいる3」「ソロモンの偽証」などをレビューしています、ほんのワンシーンなんてのもざらにあります
正直言うとヒキタクニオはおいらとほぼ同じ年齢で、おいらも老化現象を感じていますよ、自分ではまだまだ若いつもりだと思ってますがやっぱ色々とガタがきてますね
クニオは精子の検査をするのですが8割が動いていないと言われた時は本当にショックだったでしょうね、サチが妊娠しないのは自分のせいだったんですから、もし自分だったらと思うとやっぱショックです
個人的にはやっぱ性欲がなくなってきてるのが感じます、それに弱くなってきてるのも感じます、セックスをしてもかつては鉄のようだったのに今は少し柔らかかったりと悲しくなります、もし男性機能がなくなったらと思うとそこで男を卒業なのでまだまだ現役でいたいです
妻のサチを演じるのが、「スマホを落としただけなのに」の北川景子、クニオとラーメンを食べに行ったらクニオはお父さんと言われてしまうほどの年の差夫婦なんです
まあサチはまだまだ若く普通に見ても30歳くらい、でもクニオは白髪交じりのオジサンなので親子に見られても仕方ないですね、この2人の馴れ初めは問題ではなくてあくまで妊活ですからね
クニオは老化現象を食い止めるべくジムだけでなくジョギングも始めてサチと一緒に商店街を全力で走ってます、この松重豊と北川景子の全力疾走は見ていて爽快でした
クニオの担当編集者の杉浦を演じるのが、「マスカレード・ホテル」の濱田岳で仕事だけでなくプライベートも仲が良くて良き相談相手でもあります、作る気がないのに子供が3人もいます
ヒキタ夫妻の担当医の桑島を演じるのが、「あゝ、荒野」「寄生獣 完結編」の山中崇でこちらもバイプレーヤー、不妊治療の医者ってこんなに親身に接してくれるんですね、それに看護師さんもね
大学教授で頑固なサチの父親を演じるのが、「謎解きはディナーのあとで」「ゴールデンスランバー」の伊東四朗でクニオを散々罵倒します、それは健康な娘のサチばかりに負担を掛けるのが辛いのでしょう、しかし好きに使えと言って通帳をクニオに託します
やはり女性としては愛する男の子供を産みたいっていうのは本能的なものなのでしょうか?それを拒むのは男として許せなかったのでしょう、クニオとしてはね
アラフィフ作家、男の妊活に駆ける それが『ヒキタさん!ご懐妊ですよ』です。
何度も何度も妊娠を期待するのですがそれがなかなか難しい、授かりものですが授かってほしいですね