『ヴェノム』
2018年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 ルーベン・フライシャー
原作・脚本 ジェフ・ピンクナー/スコット・ローゼンバーグ
脚本 ケリー・マーセル
撮影 マシュー・リバティーク
音楽 ルドウィグ・ゴランソン
出演 トム・ハーディ/ミシェル・ウィリアムズ/リズ・アーメッド/スコット・ヘイズ/リード・スコット/ジェニー・スレイト/メローラ・ウォルターズ/エミリオ・リベラ/ウッディ・ハレルソン
《解説》
最も残虐な、悪が誕生する
スパイダーマンの宿敵として知られるマーベル・コミックの人気キャラクター「ヴェノム」を、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」「ダンケルク」のトム・ハーディ主演で映画化
サム・ライミ監督作「スパイダーマン3」にも敵として登場したヴェノムを、「ゾンビランド」「L.A.ギャングストーリー」のルーベン・フライシャー監督のメガホンで、新たなダークヒーローとして描く
《物語》
ライフ財団の宇宙探査機が地球外生命体のサンプルを採取したまま東マレーシアに墜落してしまう、サンプルの3つは回収したが1つはケースから出て消えてしまった
しかしそれは生存していた宇宙飛行士の体の中に入っていた、その地球外生命体は人の体を伝ってライフ財団本社のあるサンフランシスコへと向かって行く
サンフランシスコでは真実を伝えるジャーナリストのエディ・ブロックは弁護士の恋人アンと仕事も恋愛も順風満帆で過ごしていた、結婚も間近だった
そんなある日に局からライフ財団のCEOのカールトン・ドレイクの取材を頼まれる、エディは金の亡者で悪人のドレイクを嫌っているが仕方なく引き受けた
しかしエディはアンの守秘義務のある情報をパソコンからライフ財団が人体実験で死者を出している情報を知ってしまった、ドレイクの取材時にその情報を突き付けた、ライフ財団は社会的弱者を被験者にして殺していると
ドレイクは取材を中断して去ってしまい、エディは局からクビを言い渡され、そしてアンも弁護士事務所をクビになってしまいエディはアンから別れを告げられる
ライフ財団は回収した3つの地球外生命体のシンビオートによる実験を繰り返していた、動物実験の後にドレイクは人体実験を開始させ、ホームレスを連れて来てはシンビオートと融合させては失敗して何人もの死者を出している
ガンの薬と聞いていたライフ財団の科学者のドーラ・スカーズは人体実験に恐ろしさを感じ、エディの元を訪れてエディによるライフ財団の疑惑は全て事実で真実を報道してほしいとエディを頼るドーラに一度は断るもののドーラに手を貸す
ドーラの手引きでライフ財団の研究施設に忍び込んだエディはそこで知り合いのホームレスを発見、エディが助けようとするが襲われてホームレスの体内にいたシンビオートがエディに寄生してしまう
エディと融合したシンビオートは肉体がなければ生きられずエディはシンビオートに協力し、肉体の変化や強靭なパワーに驚きながらもヴェノムとして誕生する
《感想》
「スパイダーマン3」で初めて見たヴェノムはそのキャラクターが最高でいつかこんなスピンオフ作品が観れればいいなと思っていたら映画化されました
しかもマーベル・シネマティック・ユニバースのシリーズではなくてソニー・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクターズの最初の作品です、マーベル・シネマティック・ユニバースとの統合はないようですが「スパイダーマン:ホームカミング」で世界観を共有しているのでそちらには出てくるかも
当初は2007年にスパイダーマンシリーズからのスピンオフとして企画されましたが紆余曲折して2017年にソニーによる新たなユニバースが始動しての映画化となりました
主人公のエディ・ブロックとヴェノムを演じるのが「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のトム・ハーディでその体格の良さは強そうですね、エディは正義感の強い敏腕記者なのですが正義感が強いあまりに行き過ぎてしまうんです
ライフ財団の闇を暴こうとして仕事も恋人も失ってしまうのですが、正義感から施設に潜入したところで友人のホームレスが人体実験されていて助けようとして逆に地球外生命体のシンビオートに寄生されてヴェノムとなってしまいます
エディと敵対するカールトン・ドレイクを演じるのが「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」のリズ・アーメッドでドレイクはライフ財団のCEOで闇を暴こうとしたエディを上層部に圧力を掛けて解雇させてしまいます、とんでもない大金持ちなんです
環境破壊や資源の枯渇で地球に見切りを付けて宇宙開発をしているんです、ライフ財団の独自調査でシンビオートを見付けて融合実験をホームレスを使って人体実験を繰り返しているんです
エディの元恋人のアンを演じるのが「マリリン 7日間の恋」のミシェル・ウィリアムズ、アンは弁護士としてライフ財団の闇を調べていたがエディに盗み見られて、そのとばっちりで弁護士事務所を解雇されてエディを捨てるんです、新しい恋人が出来てもヴェノムとなった彼を救うんです
でもあのミニスカート姿はちょっとイメージとは違って若過ぎる衣装だと思うのはおいらだけでしょうか?大人な女性だからもう少しシックな衣装の方が良かったかな
ライフ財団の女性研究者のドーラ・スカーズを演じるのが「gifted/ギフテッド」のジェニー・スレイト、まさか人体実験だとは思わなくてエディに潜入取材を依頼、その結果でエディがヴェノムとなるんですけどね
ラスト近くでコンビニ強盗をする男をヴェノムとなって強盗を撃退するエディのシーンは良かった、コンビニの女性オーナーとは友人のようで以前に同じようなことがあった時は何も出来なかったエディでしたけどね
悪のヒーローってイメージですがエディがヴェノムとなる葛藤や善と悪なんかの内面的な悩みとかはあっさりしたもんでエディとヴェノムはすぐに意気投合して協力した印象でしたね
監督は「ゾンビランド」のルーベン・フライシャーでホラーコメディはお手の物って感じで怪物のヴェノムを恐ろしく描くより少しコミカルだったりします
この力、病(や)みつき それが『ヴェノム』です。
エンドロール後に刑務所に取材に行くんですけど取材対象のクリータス・キャサディはカーネイジ(大殺戮)と言うです、原作ではカーネイジはもう一人のヴェノムという存在らしいです、続編がありそうですね