『響 HIBIKI』
2018年 「響 HIBIKI」製作委員会
《スタッフ&キャスト》
監督 月川翔
原作 柳本光晴
脚本 西田征史
撮影 鍋島淳裕
音楽 伊藤ゴロー
出演 平手友梨奈/北川景子/アヤカ・ウィルソン/笠松将/高嶋政伸/柳楽優弥/北村有起哉/野間口徹/小松知重/黒田大輔/板垣瑞生/吉田栄作/小栗旬
《解説》
私は、曲げない
これが映画初出演となる「欅坂46」の平手友梨奈主演で、文芸の世界を舞台に15歳の天才女子高生小説家を主人公にした柳本光晴の人気漫画「響 小説家になる方法」を映画化
編集者の花井役を北川景子、響が所属する文芸部の部長で、響の圧倒的な才能との差に苦しむ女子高生・祖父江凛夏役を、8年ぶりの実写映画出演となる「パコと魔法の絵本」のアヤカ・ウィルソンがそれぞれ演じる、監督は「となりの怪物くん」「センセイ君主」の月川翔
《物語》
小論社の文芸誌「木蓮」編集部に郵送されてきた新人賞の原稿、しかしネットでの応募のみなので廃棄処分となった、しかしそれを拾い上げた編集部員の花井ふみは作品を読んでその才能に驚き、自ら入力をして応募を受け付けた
「私はこの人を小説を世に出すために編集者になったのかもしれない」
高校一年生の鮎喰響は幼なじみの涼太郎と文芸部に入部しようと訪れるがそこは不良のたまり場、居場所を奪われたくない隆也に脅された響は隆也の指を折って文芸部を取り戻した
しかし文芸部の部長の凛夏は3人では部の存続に1人足りない、響は指を折った隆也を勧誘、隆也は落とし前として屋上から飛べと言うと、校舎の端に立ち隆也に押してと言う
その度胸に隆也は入部を承諾するがその瞬間に強い風が吹いて響は下に落下、木がクッションとなってすぐに立ち上がり傷ひとつない響
ある日、響は編集部に電話して自分の作品の感想を求める、電話にでたふみもやっと連絡してきた響に興奮して作品を絶賛するも響きはふみに、ありがとうと一言だけ言って電話を切った、連絡先を聞けなくて悲しくて叫ぶふみ
凛夏は文芸部で部誌を作ることにし、短編小説を1人1本と決めた、凛夏はネットに小説を書いている、響は凛夏の小説を面白かったと言う、しかし凛夏は響の短編を読んでその才能にショックを受けた
ふみは人気作家の祖父江秋人の自宅にコラムを受け取りに行き、そこで娘の凛夏にも祖父江凛夏名義でのデビューを話す、秋人のコラムを取りに書斎に行くとそこに女子高生がいて凛夏から響だと名前を知らされ、新人賞確実だから連絡先を教えてと迫る
響は新人賞を受賞し、凛夏のデビューも決まり2人はライバルとなり凛夏は響の才能に嫉妬するが、響のデビュー作は芥川賞と直木賞のダブルノミネートされるのだが…
《感想》
こんなに破天荒な女子高生がいたら凄いですよね、こんな本能で動く主人公だから観ているこちらはスカッとして気持ちいいのでしょうね、もし実際にいたら社会不適合者ですけどね(笑)
この鮎喰響を演じるのがアイドルグループ欅坂46のセンター、平手友梨奈で女優としてはまだまだですが粗削りな印象でその強い視線は面白い存在になるのではと思わせます、ちなみに欅坂46は名前だけ知ってる程度の知識です
最初から破天荒で文芸部で不良の隆也に胸ぐらを捕まれたらその腕の小指を捻って折ってしまうんです、自分に危害を加えようとする相手には容赦しません
文芸部の部長の祖父江凛夏がデビューが決まりそれをネチネチとセクハラ発言で凛夏をいじめる作家には顔面に蹴りを入れます、自分の大切な人がいじめられていても容赦しません
この凛夏を演じるのが8年ぶりの映画出演となるアヤカ・ウィルソンでおいらは久しぶりに見たので、以前に見たときは子供だったのですっかり大人でビックリしました
凛夏は自分でもそこそこ自信があったのでしょう、でも響の短編を読んで驚愕します、こんな圧倒的な才能を持った天才がこんなに近くにいたなんてね、もちろんデビュー作は売れますが芥川賞候補からは落選してしまうんです
そのデビュー作を響は面白くないとバッサリ、しかも何がダメかちゃんと説明するんです、それを聞いて凛夏も書いてる内に書きたい物からかけ離れて行ったことに気付くんです、これで2人はケンカするのですが仲直りします
最初に響の小説を読んでその才能に驚いて惚れた編集部員の花井ふみを演じるのが「探偵はBARにいる3」の北川景子で最近は主役だけでなく脇役も演じるマルチな女優って感じですね
響と一緒に新人賞を受賞した田中康平に「銀魂」の柳楽優弥、響にケンカを売るも授賞式でパイプ椅子でボコボコにされてしまいます、その後も駅のホームで後ろに立ってまさか突き落とすのかとビビるんです
受賞の会見で響は応えずに、ふみが代わりに質疑応答をしているとふみをいじめる記者に飛び蹴りをして大混乱となります、そんな暴力を振るう者は許されていいのかとマスコミが連日報道をするんです、それで編集長がデビュー作の発売をストップするんです、嫌な奴です
苦労人の小説家の山本春平が今年も直木賞を落選して自殺しようとしたところに響が通り掛かり、面白い小説が書けないから自殺するなんて舐めるなと説教、名を聞いて響だと知ると納得なんです、演じるのは「君の膵臓をたべたい」の小栗旬
とにかく響の書いた「お伽の庭」は誰が読んでも驚く内容なんです、審査員も候補者の中からは響ひとりだけをみんな選ぶほど秀でた存在で、天才という名を欲しいままなんです、圧倒的な存在となるんです
監督は「君の膵臓をたべたい」の月川翔で青春物が得意な監督ですが今回はひと味違った感じがしたような気がしました(笑)
少女の名は響、「天才」とは彼女のための言葉 それが『響 HIBIKI』です。
文芸の裏側が少し見れたような感じでした、平手友梨奈はほとんど知らなかったのですが魅力的かも