『スクランブル』
2017年 フランス
《スタッフ&キャスト》
監督 アントニオ・ネグレ
脚本 マイケル・ブラント/デレク・ハース
撮影 ローラン・バレ
音楽 パルカル・ランガニュ
出演 スコット・イーストウッド/フレディ・ソープ/アナ・デ・アルマス/ガイア・ワイス/シモン・アブカリアン/クレーメンス・シック
《解説》
世界の名車、総盗り
クリント・イーストウッドの息子で、「ワイルド・スピード ICE BREAK」「スーサイド・スクワッド」などで注目を集めるスコット・イーストウッドが主演を務めるクライム・アクション
監督は「トランジット」のアントニオ・ネグレ、「96時間」のピエール・モレル監督がプロデュースを務める、往年の名車の疾走シーンは圧巻!
《物語》
フランス・マルセイユ、1937年型ブガッティ57SCアトランティークは世界にたった2台しか存在しない至宝と言える逸品がオークションに出品された、この車を4100万ドルで落札したのは謎の黒人男性
しかしオークション会場から運ばれるブガッティを高級クラシックカー専門の窃盗団のフォスター兄弟が派手なカーチェイスの末に盗み出した、兄アンドリューと弟ギャレットの連携で走り去った
翌日にフォスター兄弟は取引相手の地元ギャングのパナヒにブガッティを持っていくがパナヒは、「欲しいと言ったが盗めとは言っていない、危険な相手を怒らせてはいけない」と言うと兄弟は布袋を被せられて殴り倒され、落札した黒人男性が銃を持って現れた
布袋を外されるとそこにいたのは南欧で最大のヘロイン密売人のジャコモ・モリエール、彼はその場でパナヒを射殺して兄弟にコレクションを見せた
モリエールの趣味はクラシックカーを集める事で屋敷のガレージに名車をコレクションしている、ブガッティも彼が落札したものだった、恐ろしい相手の車を盗んでしまい、命の危険を感じた兄弟は助かるために仕事をすると取引きを持ち掛ける
マックス・クレンプは西ベルリンの名家の三代目、大富豪の跡継ぎで15歳でミュンヘン大学のMBAを取得し、30歳で父親から事業を受け継いだ、それを祝う集まりで贈り者をもらった、それは1962年型フェラーリGTO
今の価格は3800万ドル、それを盗み出すとアンドリューは言ってのけた、クランプに恨みのあるモリエールは一週間で盗んでこいと言って2人を解放、クランプのフェラーリコレクションから盗むことに
アンドリューは恋人のステファニーをチームに入れ、スリの女性デヴィン、さらにデヴァンの友人の爆薬の専門家のレオンとドライバーを数人用意した
モリエールの従弟の監視付きでフェラーリ強奪作戦に挑むはずだったのだが…
《感想》
作品の内容としては高級クラシックカーを専門に盗む窃盗団の兄弟が技術を駆使して盗む、車泥棒のお話しなんです、フランスの港町のマルセイユでのカーチェイスは美しい風景もあって見応えありましたよ
でも何が凄いって登場する車たちです、一番最初に登場するブガッティは世界に2台しかなくて本物から模(かたど)りそっくりに作ったレプリカですが素晴らしいクラシックカーです
その次に登場するのが名車中の名車のフェラーリ250GTOでスーパーカーの好きなおいらとしては憧れの名車で、そのフォルムは官能的で見事なデザインです、こちらも本物から模ってレプリカを製作しました
他にも、オースティン・ヒーレー100-6やアルファロメオ158やBMW327カブリオレなんかはまずお目にかかれませんよ
ジャガーE-TypeやジャガーXK120ドロップヘッドクーペなんかはジャガーの歴史を感じ取れます
アストンマーチンV8ヴォランテやシボレー・コルベットC1やポルシェ356スピードスターらはまだバンパーにウレタン技術が低い時代で鉄なのが良いですね
そして個人的に好きなシェルビー・コブラはアメリカンマッチョなイメージですがルーツはイギリスでACエースにアメリカのV8エンジンを載せて最終的には7リッターのコブラ427も登場、フォード・マスタングもアメリカ人に好まれてますね、初のスペシャリティーカーです
そんな美しいクラシックカーに対抗するのが美女たちです、アンドリューの恋人のステファニーを演じるのが「ノック・ノック」のアナ・デ・アルマスでフェラーリに負けないくらいセクシーです
ギャレットと恋人関係となるスリのデヴィンを演じるのがガイア・ワイスでこちらもスレンダーなモデル体型でポルシェに負けないくらいセクシーです
ガイア・ワイスはラブシーンがありますが、アナ・デ・アルマスは水着のシーンまでで残念でした、さすがに車の映画でR指定になったら困るもんね
アンドリューを演じるのが「スーサイド・スクワッド」のスコット・イーストウッド、ギャレットを演じるのがフレディ・ソープでこの2人が追われて危機一髪なのにプロポーズしたり、橋が落ちそうなのに待ってたりとイライラしました(笑)
日本車は出ないのかと思ったらドライバー役の人たちがGTRやシビックType-Rに乗っててクラシックカーではなく最新型だったのがほんの少しだけ残念でした
最後の最後まで観る者を欺くクライム・エンターテインメント! それが『スクランブル』です。
内容はまあまあアレですが車好きにはたまりませんでしたわ