『この国の空』
2015年 「この国の空」製作委員会
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 荒井晴彦
原作 高井有一
撮影 川上皓市
音楽 下田逸郎
出演 二階堂ふみ/長谷川博己/工藤夕貴/富田靖子/利重剛/上田耕一/石橋蓮司/奥田瑛二
《解説》
終戦70周年記念作品 戦時中の男女の禁断の恋を描いた人間ドラマ
谷崎潤一郎賞に輝いた高井有一の同名小説を長谷川博己&二階堂ふみ主演で映画化したヒューマンドラマ
第二次世界大戦終戦間近の東京を舞台に、19歳の少女と妻子を疎開させた中年男性との禁断の関係を描き出す
脚本家として数々の名作を送り出してきた荒木晴彦の「身も心も」以来18年ぶりの監督第2作となる
《物語》
1945年、第二次世界大戦末期の東京・杉並区、敵国の空襲に恐れながらまともな食料も手に入らない中で19歳の里子は母と慎ましく暮らしていた
隣に住む市毛が時折、趣味で弾くバイオリンの音色が里子の心を和ませてくれた、市毛は38歳で以前に徴兵検査で丙種となり赤紙を免れ戦争へ引っ張って行かれることはなく、妻子を疎開させて1人で東京に残った
里子は父のように病弱な物が丙種となるものだと思っていたが細身で貧弱に見える市毛も丙種となっていて驚いた
里子が12歳の時に父は38歳で結核で死んだ、祖父が父に残した借家が3軒世田谷にあり、そこの家賃でなんとか暮らしていける
里子には教師になる夢があったが母に反対された、両親が揃っている子と同じでいてほしい、良い家にお嫁に行かせると言われ女学校卒業後は家事とも言えない家事手伝いで母とずっと一緒でつまらないと涙を流して市毛に吐露
終戦間近だという噂もあるが戦況は悪化し、空襲に怯える毎日だったがある日、横浜の叔母が焼け出され里子の家に頼ってやってきた、ギリギリの生活の中で1人増えて困惑する2人
そんなある日、家を空ける事が多くなる市毛から家のカギを預かり、たまに家に風を通すようにお願いされ、ある夜に市毛の家に行き窓を開けて空気を入れ替えて帰ろうとしたが寝室で乱れた布団を整え枕を洗濯
その後に市毛と一緒に米を安く買いに行った帰りに神社で市毛は里子に迫り、2人は大きな木の下で抱き合った
結婚は望めそうもなくこのまま戦争で死ぬのかと思っていた里子だったが市毛の存在が里子の中の女を目覚めさせていく
《感想》
もちろん「日々ロック」の二階堂ふみを見るために観ました、彼女はまだ若いのに青春ラブコメとかでいいのに難しくて、肌を露出するような役でもなんなくこなしているように見えます
第二次世界大戦の終戦間近の処女の少女の性に目覚める瞬間のような作品で女性はどこかでスイッチが入るのでしょうかね?
女として疼きのようなものが体の成長と共に表れてきてそれが不安のような感覚になるのかな? このままで私は女の悦びも知らないままに死んでしまうのではないかとね
二階堂ふみがいい表情で演じているんです、お淑やかでまさに淑女って感じでしたがたまに魅せるエロティックな表情も良いんです
「地獄でなぜ悪い」の隣に住む市毛を演じる長谷川博己が里子の生活圏内の唯一の若い男なんです、38歳なんですけど里子には性対象なんでしょうね
市毛のいない家に入って寝室で彼の枕を抱いて何かを妄想しているようです、そんな想像させるシーンがあって遂には里子は市毛と関係を持つんです
二階堂ふみは行為の後にお風呂でお湯を体にかけるシーンでは背中とお尻を見せる全裸ヌードを披露、今までで一番の肌の露出ではないかな?
里子の叔母を演じるのが富田靖子でデビューした時は本当に可愛かったです、そして母親を演じるのが工藤夕貴で彼女も河原で体を洗うシーンでヌードを披露
この女性のヌードで監督は付けわき毛を女優2人に要求するんです、工藤夕貴は了承したものの二階堂ふみは断固拒否
監督はこの戦時中にわきの処理なんてしていないだろうとリアリティを求めたのですが二階堂ふみは受け入れられなかったようです
実は「愛の渦」の門脇麦が候補でもあったんですけど二階堂ふみが手を挙げたために興行的な成功を見込んで二階堂ふみとなったようです でも門脇麦ならどうなったかなって思いはあります
わたしが一番きれいだったとき、わたしの国は戦争で負けた それが『この国の空』です。
でも工藤夕貴のわき毛はあんまり目立たなかったのですがもしわきを全面に見せてたらちょっと引いちゃうかもね、(笑)