『トラック野郎 御意見無用』
1975年 東映
《スタッフ&キャスト》
監督 鈴木則文
脚本 鈴木則文/澤井信一郎
撮影 仲沢半次郎
音楽 木下忠司
出演 菅原文太/愛川欽也/春川ますみ/中島ゆたか/夏純子/佐藤允/湯原昌幸/夏夕介/安岡力也/ダウンタウンブギウギバンド
《解説》
ハンドル握りゃァ11トンの国道渡世 命ひとつの韋駄天トラック
満艦飾のトラックを駆る桃次郎と金造のコンビが暴れまくる娯楽アクション 豪快な青森のねぶた祭りを舞台に、ダイナミックなドラマが展開!
菅原文太さん演じる一本気なタフガイ一番星や愛川欽也が演じる温和なやもめのジョナサンなど、義理や人情で結ばれた彼らトラック野郎たちが、日本各地で困難な仕事をやりとげる痛快アクションコメディ
《物語》
下関での渋滞を巧みに切り抜ける2台のトラック、星桃次郎の運転する11トン車「一番星」と松下金造の4トン車「やもめのジョナサン」
2人は東京・川崎に戻り、金造は7人の子と妻の待つ自宅アパートへ 桃次郎はなじみの風俗へ行きそこでくすねた配送品を風俗嬢に土産として手渡した
桃次郎は家を持たずに稼ぎはトラックに注ぎ込んでいる そんな桃次郎に何かと世話を焼いているのが未亡人運転手のモナリザお京
桃次郎と金造は東北・盛岡のドライブインで新人ウェイトレスの洋子と知り合い、桃次郎は洋子に一目惚れ
青森に着いても洋子の事が忘れられない桃次郎 ストリップ小屋で知り合ったお調子者の万田千吉と意気投合し、助手にした事で金造と仲違いしてしまう
桃次郎は花束を買い千吉に頼んで洋子に渡してもらうはずが花束はお京へ
そんな時に西日本一のトラック野郎・関門のドラゴンこと竜崎勝が勝負を挑んでくる 30万の金を賭けての勝負で公道での激しいデッドヒートだったが同乗した千吉が足を引っ張り負けてしまった
その後に千吉が金造の悪口を言ったために桃次郎は怒り、千吉をトラックから降ろしたが通り掛かったお京に拾われる
そして竜崎と洋子が一緒に出掛けモーテルに入るのを見てしまった 洋子を淫売と罵ってしまうが、結果それは単なる早とちりだったが、それをきっかけに竜崎と殴り合いの大乱闘となる
しかし竜崎の妹のお京に止められケンカは終わる お京はトラックを降りて九州に帰る予定 千吉は思い切ってお京に想いを告白し、それをお京は受け入れた
桃次郎は洋子にその想いを伝えようとするが洋子には好きな男・明がいるのを知る 借金返済の為にマグロ漁船に乗り日本を離れる明
その為に意気消沈している洋子と明の仲を取り持つ為に、桃次郎は盛岡から下北港まで3時間で送り届ける役を買って出て、トラックを爆走させる
《感想》
14年11月28日に逝去した、菅原文太さんの主演した「仁義なき戦い 」と並ぶ人気シリーズで、もう1つの代表作をレビューさせていただきました
じつはこのシリーズは観たことなくて初めて観たんです もうハチャメチャでメチャクチャ、この時代でなければ撮れてないような気がします
警察をバカにしたような言動に態度、そして女性軽視、チンピラまがいのトラック運転手たち 実際に公道を爆走などなど ある意味法律ギリギリですね(笑)
「仁義なき戦い」の文太さんとはガラっと変わって、笑顔溢れる文太さんになんだか幸せな気分になります ケンカなどの血の出るシーンはあるのですがほのぼのしてます
本作ではトラック野郎の文太さんが愛川欽也さんを相棒に、マドンナに「激突!殺人拳 」「直撃!地獄拳」の中島ゆたか、ライバルに佐藤允でラストには寅さんのように胸にグッときます
このレビューにあたって、第2弾の「トラック野郎 爆走一番星」と第3弾の「トラック野郎 望郷一番星」も連続で観ました
「トラック野郎 爆走一番星」はマドンナにあべ静江、ライバルに田中邦衛 「トラック野郎 望郷一番星」はマドンナに島田陽子、ライバルに梅宮辰夫
正直な感想は本作は楽しく観たのですが続編などは、やってることはほぼ同じなんです それがこのシリーズが受けた理由なんでしょうね
「黄金の犬 」で文太さんはトラック野郎の役そのままでカメオ出演し、刑事に協力して犯人を追ってました
元々はお盆興行後の穴埋め作品でシリーズ化の予定はなかったのですが、最終興行収入は約8億円の大ヒットとなり、シリーズ化が決定しました シリーズは全10作が製作され大ヒット しかし文太さんのNHKドラマ出演が決まり、1年間の拘束でシリーズは終焉となりました
菅原文太と愛川欽也共演による大人気娯楽アクションシリーズ第一弾 それが『トラック野郎 御意見無用』です。
やっぱ文太さんは声が良いです 凄く迫力のある声で憧れですよ ダウンタウンブギウギバンドがGS店員で出てるのが面白かったです