『肉』
２０１３年 アメリカ
《スタッフ＆キャスト》
監督 ジム・マイケル
脚本 ニック・ダミチ／ジム・マイケル
撮影 ライアン・サムル
音楽 ジェフ・グレース
出演 ビル・セイジ／アンビル・チルダーズ／ジュリア・ガーナー／ジャック・ゴア／ケリー・マクギリス／キャシー・ウェスリー・ディペイヴァ／ローラン・レイト／ワイアット・ラッセル
《解説》
この家族には、秘密がある
アメリカの田舎町で暮らす家族に代々伝わる恐ろしい秘密を描くサスペンス・スリラー メキシコのホラー映画「猟奇的な家族」をリメイク
残酷でショッキングな描写がカンヌ国際映画祭やサンダンス映画祭で話題となったホラードラマ 全編を貫くダークな世界観とビジュアルも見どころ
《物語》
ニューヨーク北部の片田舎に暮らすパーカー一家 厳格な父・フランクのもと、平凡で静かに慎ましく生活をしてきた
頭痛のひどい母親エマだったが雨の中、無理をして買い物に出掛けると吐血し転倒、頭を打って水たまりに落ちて溺死した
残されたフランクと長女のアイリス、次女のローズ、そして幼い息子のローリーたちは深い哀しみの中、葬式が行われた
エマの検死を行った医師のバローは最近の大雨で地面が崩れてそこに人骨らしきものを発見 そこで保安官のミークスに連絡
葬式の後にアイリスとローズはずっと隠されてきた秘密を母エマの代わりを担うことになる それは一家に伝わる儀式 フランクから初代の日記を受け取ったアイリス そこには１７８１年１２月２４日から記されていた
アイリスの友人のアンダースが保安官となってパーカー家を訪ねてきた 近所に住む少女ヴァレリーが行方不明でパーカー家の前の道が通り道らしい
ミークスは洪水で墓地から流れ出たものだろうと それに人骨かどうか分からないので捜査は出来ないとバローに言う
バローの娘のキミーが行方不明となっているので疑問を抱いたのだ 過去２０年で同じ町だけで３人の行方不明、半径８０キロ圏内に広げると３０人以上の人間が消えているのだ
そしてフランクが時は来たと アイリスとローズが家の地下にある洞窟の中にある小部屋に入りそこで鎖に繋がれた少女を殺害
パーカー家は人知れず人間を拉致監禁して殺害し、シチューにして食しているカニバル一家でそれは１７８１年から続いている一族の秘密
やがて一家をよく知るバローが家族の正体に気付いてしまう
《感想》
ダークな耽美な雰囲気で展開していくのですが、おいらは絶賛されるほどの衝撃はなかったです ジワジワと来るんですけどね
オープニングで母親がフラフラと病気のように倒れて水たまりに沈んでいくんです そこで一家の秘密の儀式を一家の姉妹が引き継ぐことになります
ただイライラするのはエラそうしてるけど実際は何もしていない父親のフランクですよ たぶん拉致監禁も母親のエマがしてたと思われます
そして次には娘にしろと命令、お前がしろよってずっと思ってましたよ お前は雄ライオンか！ でもね何で人肉食いをしているかはナゾです ただの儀式なのでしょうか？
この哀しい姉妹の姉アイリスを演じるのがアンビル・チルダース
とってもセクシーです 劇中では少女だったのに欧米女性は成長が早いね 健気に妹と弟の面倒を看ますがアンダースとのほのかな恋もあったりしてね
妹のローズを演じたのが「マーサ、あるいはマーシー・メイ」のジュリア・ガーナー
こちらはまだ少女の面影を残してくれていて嬉しいです この子も弟のローリーに何かと気遣っています 素敵な姉妹やわ
でもフランクの命令でその儀式の時は来るんです 少女を殺害してシチューにして食べるという儀式がね 止めてもいいはずの儀式なのになぜ頑なに遂行するのか？ それが罪だと知っているのに
娘が行方不明のバローが遂にパーカー家に迫るんです 食卓を挟んでフランクと対峙するシーンは見応えあったね
検死官のバローはエマの死因が認知症に辿り着くんです しかも認知症の中でも奇病のプリオン病を患っていたと それはニューギニアの先住民の病気で原因は人肉食
全世界の映画祭を震撼させた禁断のラスト２０分の『肉』をご賞味あれ！
これはリメイク作品ですがオリジナルは観てないです 少女がこの役割を引き受けるには幼すぎたね
