『ゴースト 血のシャワー』
1980年 カナダ・イギリス
《スタッフ&キャスト》
監督 アルヴィン・ラーコフ
脚本 ジョン・ロビンス
撮影 ルネ・ヴァルジェル
音楽 アイヴァー・スラニー
出演 ジョージ・ケネディ/リチャード・クレンナ/ニック・マンキューゾ/サリー・アン・ハウズ/ケイト・リード/ヴィクトリア・バーゴイン/ジェニファー・マッキニー/ダニー・ハイアム/ソウル・ルビメック
《解説》
地獄の雨か、怨念の涙か、ふりしきる恐怖の鮮血!あなたは何処まで逃げきれるか?
北大西洋を彷徨する、ナチス・ドイツの拷問船 ナチスの悪霊とユダヤの怨霊が、新たな生血をエネルギーとしてさまよう、スプラッター仕立ての怪奇ドラマ
美女が血のシャワーを浴びたり、ナチスの亡霊の恐怖ムード描写など見応え十分 おぞましい映像を随所に織り込み、背筋も凍るミステリアスな物語が展開する
《物語》
北大西洋を渡る豪華客船が航海していた 船長のアシュランドは3日後に船長を引退 後任にはマーシャル2人は船上パーティに出席
しかし急遽連絡があり、操縦室に戻ると疾走してきた一隻の鋼鉄船がこちらに向かってくる 回避行動をするも間に合わず船に激突、豪華客船は沈没してしまった
生存者9名がボートに乗り海上を漂っていると、やがてどこからともなく巨大な黒い船が現れタラップが下りた
マーシャルとその妻マーガレットと2人の子供、航海士のニックと女性実業家のロリーなどが恐る恐る船に乗り込んだ
衰弱していたアシュランドをマーシャルとニックが抱えて甲板に上がった すると急にクレーンが動き出しウェイターのジャッキーが吊り上げられて海に放り出され沈んでしまった
各自船の中に人がいるか捜すが誰もいない マーシャルとニックが船を調べるとこの船は勝手に動いている この航路だと大西洋をグルグル回るだけ、しかも40年以上前のドイツ船だと判明 2人は救命艇を使い脱出しようと計画
アシュランドを看護していた女性モーガンが戸棚にあったキャンディを口にした すると全身が醜く爛れて苦しみだした アシュランドはモーガンを絞殺し、みんなには発作で死んだと説明
次の日にモーガンを水葬にするが、その途中で救命艇が突然海に流されてしまった それにアシュランドが別人のように変わり、この船は私の物、永遠に航海すると
マーシャルの調査の結果、この船は40年前のナチス・ドイツの拷問船であることが判明し、ミイラ化した死体や当時の記録フィルムなどが見付かった
しかもそのナチス・ドイツ軍とその犠牲となった人たちの怨念がアシュランドに乗り移り、ドイツ将校のようになり、まさに船にあやつられてしまう
《感想》
80年代のホラー有名作です 幽霊屋敷のお話を船に持ってきた感じですが、当時としては斬新だったと思います ホラー映画ブームだったのでいろんなパターンがありましたよ
この映画の目玉はやはり血のシャワーでしょうか ヴィクトリア・バーゴイン演じる女性実業家ロリーがニックとの情事の後のシャワーで血が出ます
豪華客船の時から一夜のアバンチュールだったはずなんですけど、沈没で2人が生き残ったことで恋が愛に変わったようですね
昔に劇場で観た時はボカシが大きかったですが、今はボカシなしで観やすくなりました アシュランドが抱き上げて海に捨てちゃうんです
アシュランドを演じるのが名優ジョージ・ケネディ ゴツイ体に強面で迫力は年を取っても健在です
もう1人の主人公のマーシャルには「ランボー 」シリーズのリチャード・クレンナ 正義感溢れる男でした
大海原に浮いているといきなり黒い船が現れるシーンは迫力ありました 船に乗り込もうとしますが落ちたり、汚い水が排水されたりと中々乗り込めません
乗り込んだら船のあらゆる物が勝手に動いて1人また1人と殺されてしまいます 呪われた船に乗ってしまったからには命が代償なのかも
船がナチス・ドイツの拷問船ということで船にはミイラ化した死体がごっそりと見付かります それに冷凍庫には凍ったままの死体が吊り下げられてます
マーシャルは妻のマーガレットと娘のロビンと息子のベンを助けるべく奮闘 カナダ作品ですがアメリカを意識したのか家族愛を見せてます
この時代のホラー映画がソフト化されて本当に嬉しいです でもすぐに廃盤になってしまうのも寂しいです 80年代のホラーはかなり観ましたけどソフト化されていない作品がまだまだあります
有名作品は何回もソフト化されてますが1回もDVDにもなっていない作品もありますが、発掘してほしいです
あなたの血がないと、この船は動かない それが『ゴースト 血のシャワー』です。
リメイクもされてますがやっぱオリジナルですよね