『トリハダ 劇場版』
２０１２年 「トリハダ 劇場版」製作委員会
《スタッフ＆キャスト》
監督 三木康一郎
脚本 三木康一郎／ブラジリィー・アン・山田／矢代丈寛／名執健太郎
撮影 榎本正使
出演 谷村美月／木南晴夏／佐津川愛美／石橋杏奈／入来茉里／宮崎美穂／白羽ゆり／野間口徹／松本じゅん／小林高鹿／古川雄輝／菊田大輔／笹野鈴々音
《解説》
２００７年フジテレビ系列で放送のオムニバスドラマ「トリハダ 夜ふかしのあなたにゾクッとする話を」の劇場版 ドラマと同様、幽霊はまったく登場せず、日常にひそむ狂気や恐怖が描かれる
ドラマ放送開始から常連の谷村美月をはじめ、木南晴美、佐津川愛美、石橋杏奈、入来茉里、宮崎美穂、白羽ゆりといった若手女優たちが演じるそれぞれのエピソードが、徐々に結びつき合い始め、やがて戦慄必死のラストを迎える
《物語》
高林ひかりはある朝、自宅マンションの窓ガラスに手形が付いているのを見付け、薄気味悪く感じたまま出勤 勤務先は家電メーカーのコールセンターで日々クレーム対応に勤しんでいる
理不尽なクレーマーに対して罵詈雑言を浴びようとも、ひたすら謝罪し続ける過酷な仕事 そんな地味目な社員でありながらも、週末だけ密かに上司の中村と不倫関係にあった
そんなある日、後輩の美香に頼まれて常連のクレーマーの中年女性の宮脇和世のクレーム対応を行う 宮脇は必要以上の暴言を浴びせかけ、ひかりも辟易してしまう
その夜、疲労困憊して帰宅し、隣の中年女性と挨拶 その部屋の表札を見るとそこには宮脇和世の文字があった…
由美子は自宅マンションと駅の間にあるトランクルームを借りていたが、夜に荷物を置きに行くと斜め向かいのトランクルームを使っている男と遭遇 別の日に行くとその男が由美子のトランクルームを開けようとしていた とっさに由美子は…
宅配便で働く孝史は不在表を見て電話をかけてきた女性・横田の家に宅配に行く その日から孝史は横谷に電話を掛けられたり、コインランドリーで待ち伏せされたり、挙句には自宅のシャンプーの中に指が入っていたり そして遂には…
夜、バスに揺られていると前の席に座る女子高生の携帯電話が目に入りメールを覗き見た良和 最初は恋人との甘いメールだったが、だんだんと内容は殺人の話となりそして後ろのオヤジが見てるの文字…
引っ越したばかりの部屋に帽子を深くかぶった男が鍋を持って訪ねて来た シチューを作り過ぎてしまったので如何ですか？と隣の住人らしい 最初は断っていたが三日目にドアを開けると誠実そうな男性が立っていた 鍋をもらいビーフシチューを頂いた 翌朝に隣の住人にバッタリと会うが女性の１人暮らしだった…
夕子が仕事から帰ると上着のポケットに小さく丸めた紙が入っており開いてみると３０の文字 翌朝出勤しバスを降りるとポケットには２９と書かれた紙が入っていた その数字はだんだんと小さくなり遂には玄関に１の紙が 怖くなった夕子は友人に助けを求めるが…
専業主婦の真貴子は週末の帰りの遅い夫の浮気を疑っていた そんなある日にライフスタイルを改善すると名乗る女性から電話が掛かってきて旦那の保険金１億円の話しをし、真貴子は実行してもらう
中村がひかりの部屋を訪ねるとそこには宮脇和世の死体 そして中村に殺意を向けるひかりの姿がそこにあった そして鼻歌まじりで洗濯物を干す真貴子がいた
《感想》
これは深夜ドラマの時から好きで不定期放送ながらよく観てました 待望の劇場版でしたがちょっとパワーダウンしたように思えたのはおいらだけかな？
幽霊が出ない怖い話なんですが、やっぱり一番怖いのは人間ですね オムニバスなので完結がうやむやになってるのもありますが逆にそれが怖い
人によってはスッキリしないなんて感じもあるでしょうが、何でもかんでもシックリする結末があると思ったら大間違いです 自分で結末を想像するのも楽しいのです
テレビシリーズからのレギュラー出演は谷村美月 メインとなる彼女のストーリーに何らかの形で各女優によるサイドストーリーが絡む形となります
彼女は子役の頃から注目していた女優さんです 決して美人女優ではないですが個性的で演技派です
初めて彼女を見たのは小学生くらいだったのに今やすっかり大人の女です 少年のようにも見えるのにふくよかです
サイドストーリーには他にも佐津川愛美や木南晴美や入来茉里などの若手女優さんもイイ味を出してくれます
それに石橋杏奈も出演しています 彼女は色っぽくゾクッとする表情を魅せ、肉感的だと思うのはおいらだけ？（笑）
１４年に公開される「トリハダ 劇場版２」では主演のようです 次回は彼女がメインのストーリーのようですね
それにザ・トリハダとも言える笹野鈴々音がドラマ版から続投し、不気味さを上げてくれてます 身長が１３０センチ台でその小柄な体をフルに生かしてます
素顔の彼女は明るい今どきの女性のようです ドラマ版と同じようにストーカー化してしまう女性なんですが、最後の「責任とれよ～」が非常に怖かった
夜ふかしのあなたにゾクッとする話を それが『トリハダ 劇場版』です。
オムニバスはやはりサクサク観れますね 続編も楽しみです
