『ビューティフル・ダイ』
2010年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 アダム・ウィンガード
脚本 サイモン・バレット
撮影 クリス・ヒレク/マーク・シェルホース
音楽 ジャスパー・ジャスティス・リー
出演 AJ・ボーウェン/エイミー・サイメッツ/ジョー・スワンバーグ/ブランドン・キャロル/レイン・ヒューズ
《解説》
カリスマ的連続殺人犯とその元恋人 彼女へ与えられるのは愛か死か
「V/H/Sシンドローム」「ABC・オブ・デス」のアダム・ウィンガード監督が2010年に製作したスリラー 何のためらいもなく殺人を重ねる男と、彼のことが忘れられない元恋人を描く
ヒロインにせまり来る危機を、観る者の不安をかき立てる繊細な映像感覚とひねりの効いたストーリー展開で描き出す
《物語》
ミズーリ州の田舎町 アルコール依存症のセラピーに通うサラは今日で禁酒3ケ月目 しかも彼女はFBI証人保護プログラム下に置かれていた

サラはかつての恋人ギャリックがふとしたことから連続殺人事件の犯人であることを知り、警察に通報しギャリックは逮捕される
付き合っていた時のギャリックはそんな素振りをいっさい見せなかった 裏の顔を知りショックを受けたサラはアルコールを常飲するようになり依存症に陥った

ギャリックは重犯罪人でありながらカルト的な人気があり彼を崇拝するファンから毎日手紙が届き、中には結婚を申し込む女性までいた

サラは依存症のグループセラピーで知り合ったケヴィンと付き合うようになる そんなある日、サラの同僚のカーラが自宅で殺される



そしてバーの外で男2人が殺される事件が起こり、サラは犯人はギャリックだとケヴィンに相談 2人共殺されると
ケヴィンは一緒に両親の別宅に行こうと雪深い自然あふれる場所に建つ一軒家に入るとケヴィンの会社の同僚が2人先に来ていた 動揺するサラを殴りつけるケヴィン


失神から目が覚めたサラがケヴィンに訳を聞くと、ケヴィンは最も偉大な殺人鬼で俺のヒーローのギャリックをよくも刑務所に送ってくれたと怒り、方々に手を尽してサラを捜し出したのだ
サラを逆さ吊りにしてケヴィンら3人は拷問を開始するが、そこに刑務所を脱獄したギャリックがケヴィンらの招きで現れた

《感想》
意外な展開なんですけど、こんな狂った世界もあるのかと思います 何故、連続殺人鬼がカルト的な人気が出るのでしょうか?
たまに現実でも異常な犯罪者がカリスマ的な扱いを受けてるなんて考えられないですよ 日本でもカルト教団の広報が人気出たり、殺人事件の逃亡者が出たりとおかしな世の中です
本作での連続殺人鬼のギャリックはカルト的な人気があって刑務所にファンレターが毎日届きます そんな殺人鬼でもサラだけは特別だったようです
サラに会うために看守を殺して、途中で出会った人も殺す見境の奴です とにかく手当り次第に殺すんですけどなぜかサラは殺されてないのは理由があったんです

本作は世界中の映画祭で、連続殺人ものの中でも異彩を放つと絶賛され完成度の高いスリラーと評価されています

おいらとしてはまだまだ荒削りですが光るものを見付けた感じでした 「V/H/Sシンドローム」も観ましたがそちらも荒削り でもね、面白かったりする(笑)
それでもこの作品はR15なんです でも殺害シーンはそんなに残酷でもありません ギャリックが殺しながら逃亡するのですが殺す理由はわかりません 殺さずにはいられない性格なのでしょうね
ラスト近くでサラを狙うケヴィンら3人の狂った奴らはどうしようもない 殺す前に拷問を楽しむ、1人の男にいたっては性的拷問もしそうでした 実際にはそんなシーンはありませんがあったらR18でしょうね
カリスマ的連続殺人犯と元恋人の間に起きた悲劇を描くサディスティック・スリラー それが『ビューティフル・ダイ』です。
ホラー映画もセオリー通りではいかなくなりましたね 80年代ホラーが懐かしく感じます