『ゼロ・グラビティ』
2013年 アメリカ・イギリス
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 アルフォンソ・キュアロン
脚本 ホナス・キュアロン
撮影 エマニュエル・ルベツキ
音楽 スティーヴン・プライス
出演 サンドラ・ブロック/ジョージ・クルーニー
《解説》
宇宙の暗闇を生き抜け
地上から600キロメートル上空に浮かぶスペースシャトルで船外作業中に事故に遭い宇宙へと放り出されたふたりのサバイバルを描く 漆黒の闇の中で地球との交信手段も絶たれたふたりは無事帰還できるのか?
サンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーが共演するサスペンス作品 監督は「トゥモロー・ワールド」の鬼才アルフォンソ・キュアロン
オスカー常連のキャスト&スタッフが集結し、最新VFXを駆使した、リアルで臨場感に溢れる大迫力の未体験空間が、あなたを待っている
《物語》
地球の上空600キロ 温度は摂氏125度からマイナス100度の間で変動する 音を伝えるものは何もない 気圧もない、酸素もない 宇宙で生命は存続できない
メディカルエンジニアを務めるライアン・ストーン博士は、スペースミッションに初めて参加 指揮を務めるのはベテラン宇宙飛行士のマット・コワルスキーとシャリフと共に宇宙空間での船外活動を行う
エクスプローラー号にて宇宙望遠鏡の修理作業を行っていた3人 そこにヒューストンの管制からロシアが自国の人工衛星をミサイルで破壊し、爆破で発生した破片が時速3万2000キロで軌道を周回 現時点では軌道は重ならない
しかし作業の途中でヒューストンから緊急避難せよ、至急地球に戻れと 衛星の破片が別の衛星を次々に衝突し新たな破片が発生 猛烈な速さでエクスプローラー号に向かっている
作業を中断して避難しようとするが間に合わず、シャリフは頭部に破片を直撃して即死 ライアンとマットは宇宙空間に投げ出されてしまう
ライアンはパニック状態の過呼吸で酸素も少なくなるがコワルスキーの的確な指示を受ける 船外活動ユニットを駆使してコワルスキーはライアンを自分の体に固定することに成功
ヒューストンに無線で連絡するが通信衛星も破壊され応答はなし 死亡したシャリフの遺体を回収し、エクスプローラー号に帰還するが大破していて宇宙服を着ていなかった他の乗組員は全員死亡
2人はエクスプローラー号をあきらめ国際宇宙ステーションに向かい、ソユーズ宇宙船で帰還しようと考える そこにも破片が直撃し、コワルスキーはライアンを助けるために宇宙空間に投げ出されてしまう
1人残されたライアンは燃料の切れたソユーズで中国の宇宙ステーションに向かう 絶望的状況下で果たして無事に生還することができるのか?
《感想》
あまりハリウッド大作は観ないおいらなんですけど、これは観たかった作品でした だって宇宙空間に投げ出されるなんて大海原に投げ出されるより恐ろしいでしょ?
でもね、CGで描いてる地球が美しいんです おいらはこれが見たかったのかもね 船外活動しながらバックに地球が見えるシーンは神々しいです
出演者は2人だけで監督もワンシチュエーションの設定で簡単に撮影できると思っていたようですが、完成までにかかった期間はなんと4年半!
従来の撮影は有効ではないと判断して顔以外はCGで描くという手法を手探りで進めていったようです でもライアンの船内移動シーンは12本のワイヤーでプロの操り人形師がコントロール
演じるサンドラ・ブロックはすごく自然で宇宙遊泳してる感じでした サンドラは感情演技に集中できたらしいです
宇宙服の中は薄着という伝統も継承されていますね(笑) それにしてもサンドラ・ブロック出演作品はかなり久しぶりに観たかも
当初はアンジェリーナ・ジョリーに決まっていたのですが降板 ナタリー・ポートマンは妊娠で断念、サンドラ・ブロックに決まるまでそうそうたる女優の名前が挙がっていた
コワルスキー役もロバート・ダウニーJr.が当初は演じる予定で、トム・クルーズの名前も挙がっていました
映画のような惨事は起きないとされているようですけど不測の事故は避けられないようです それに宇宙空間の推進力も怖いですね 止まることなく永久に一方向に動き続けます
4歳の娘を亡くしている過去を持つライアンは喪失感を抱いていますが、ラストのその瞬間は素晴らしく爽快感でした
無限に広がる過酷な宇宙を舞台に、想像を絶する極限的状況を描いた体感型スペース・サスペンス・エンターテイメント大作 それが『ゼロ・グラビティ』です。
約90分で無駄に長い作品ではなく中だるみすることなくサクッと観れますよ