『ラム・ダイアリー』
2011年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 ブルース・ロビンソン
原作 ハンター・S・トンプソン
撮影 ダリウス・ウォルスキー
音楽 クリストファー・ヤング
出演 ジョニー・デップ/アーロン・エッカート/マイケル・リスポリ/アンバー・ハード/リチャード・ジェンキンス/ジョヴァンニ・リビシ
《解説》
最低な毎日は最高だ
型破りな生き方でジャーナリズム界のロックスターと呼ばれた、ハンター・S・トンプソンの自伝的小説を映画化 「ラスベガスをやっつけろ」でハンター役を演じるなど彼を敬愛してやまないジョニー・デップが自ら彷彿させる破天荒なキャラクターを、生き生きと好演している
無名時代の若きトンプソン自身をモデルに、プエルトリコで地元紙のフリー記者として働き始めたアメリカ人青年が、慣れない土地で繰り広げる悪戦苦闘と狂騒の日々を綴る
《物語》
1960年プエルトリコ・サンファン ジャーナリストのポール・ケンプがやってきた 騒がしいニューヨークに疲れ、履歴書に嘘八百を並べ、編集長のロッターマンが運営する地元新聞「サンファン・スター」紙の記者募集で採用された

カメラマンのボブにはこのプエルトリコのことや会社はもうすぐ倒産するなどと聞かされながら酒を飲んだ
その後、ホテルに帰って夜の海でボートで浮いていると美しい女が海の中から現れた 女と言葉を交わし、名前も告げずに消えていった
次の日から記事を書くが全て暇ネタばかり 酒の量は一向に減らない
空港にマイアミ市長の取材に行くが飛行機がキャンセル そこでアメリカ人実業家のサンダーソンに声を掛けられ、ランチに誘われた

彼の豪邸に行くとプライベートビーチにあの夜に出会った美しい女が裸で日光浴をしていた 彼女の名前はシュノー

彼女はアンダーソンの婚約者 ケンプはシュノーの類まれなる美しさと魅力に引き込まれていく
ケンプは独自のリサーチで1万2000トンもの塩酸が湾に流され魚や漁師は死に、子供がゴミを漁る真実にロッターマンは取材しろとは言わずほっておけと ケンプは書かせてほしいと言うが、ロッターマンはスポンサーも居ず、破産状態であきらめろ これが現実

そしてサンダーソンにパーティに呼ばれ、そこである策略に巻き込まれていく それは巧妙な記事を計画的に掲載していくこと もちろん違法だ

それにシュノーに対して絶望的で情熱的な恋に落ちたケンプ ボブにはシュノーにもサンダーソンにも深入りするなと忠告されるがケンプは様々なアクシデントに巻き込まれていく ケンプが下す決断は…

《感想》
ジョニー・デップとアンバー・ハードの結婚記念レビューです
本作はジョニー・デップの友人でもあるハンター・S・トンプソンの原作を映画化したものです ジョニーがハンターの家に遊びに行った時にほってあった原稿の中からこの原作を見付け、出版を薦めたそうです
しかしハンターは2005年に拳銃自殺 ジョニーは彼の葬儀を仕切ったほどの仲で、本作はどうしても映画化したかったんでしょうね
でもおいらはピンとこなかったです てっきり、ジャーナリストのケンプが不正や腐敗を暴くのか?はたまた陰謀に巻き込まれて破滅するのか?
と、思ったら特に何も起こらないんです ハリウッド大作でそんなのありますか? ちょっとした事件はサンファン・スターが倒産、それとシュノーの事かな
酔ったシュノーがあのプエリトルコ人が集まるクラブでなんとなく集団強姦っぽいことをされたようなことを匂わせます でもそれは明らかにされません でもこんな格好で男を挑発したら危険ですよ
後半はシビアになるんですが、前半は結構コミカルなんです 隣の家のテレビを見るのに双眼鏡を使ったりね
フィアット・チンクアチェントの前シートを盗まれておかしな運転になってしまいます(笑)
その後にケンプがサンダーソンに車を借りるんですがそれがコルベット これがカッコイイんです!最近のアメ車とは違いますね
アンバー・ハードは「ザ・ウォード 監禁病棟 」「ネバー・バックダウン 」「マンディ・レイン 血まみれ金髪女子高生」などをレビュー済み
彼女はビッチな役が本当に上手いね 顔立ちもそんな感じですが実際は意外に淑女だったりしてね
本作のジョニー・デップは自堕落で破天荒な役柄 クールでセクシーな普段とはまったく違いますね そんなジョニーを落としたアンバー・ハードはやっぱ小悪魔
ジョニー・デップの映画なのにアンバー・ハード特集みたいになったのはご愛嬌 だって映画本編がなんだかしっくりこないんですもん(笑)
プエルトリコへようこそ! そこは、酒と女と犯罪のパラダイス それが『ラム・ダイアリー』です。
ジョニー・デップのファンは楽しめるんでしょうね ハンター・S・トンプソンの自伝的な作品ですがどこまで事実なんでしょうか?