『火車 HELPLESS』
2012年 韓国
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 ピョン・ヨンジュ
原作 宮部みゆき
撮影 キム・ドンヨン
音楽 キム・ホンジプ
出演 イ・ソンギュン/キム・ミニ/チョ・ソンハ/ソン・ハユン/チェ・ドンムン/イ・ヒジュン/キム・ミンジェ/パク・サンウ/キム・テイン/ペ・ミニ/キム・ボスル
《解説》
愛ゆえの嘘
結婚式を控えて突然姿を消したひとりの女性 婚約者の獣医師は、行方を捜す中で彼女の名前も経歴もすべてが偽りであったことを知る 宮部みゆきの傑作小説を韓国で映画化
消費者金融やカード破産といった現代社会の歪みを背景に、過去も名前も偽りに包まれたひとりの女性をめぐるミステリーを描く
主演はTVドラマ「コーヒープリンス1号店」のイ・ソンギュンとモデル出身の女優キム・ミニ 本国で200万人以上の動員を記録した大ヒット作だ
《物語》
獣医師のチャン・ムンホは婚約者のカン・ソニョンを両親に紹介するため高速道路を走り実家へ 途中に立ち寄ったサービスエリアでソニョンが忽然と姿を消す 彼女は一本の電話の後に失踪してしまったのだ
ムンホは警察で失踪届けを出すが警察の対応は簡単なものだった とりあえず実家にはソニョンの体調が悪くなったと連絡した
ソウルに戻りソニョンのアパートを訪ねてみると部屋は何者かに荒らされた後
そこに友人の銀行員から電話 ソニョンは銀行のクレジットカード申請を申し込んでいたが2007年に自己破産していることがわかった それを確認しようとソニョンに電話すると途中で切れたというのだ
ムンホは彼女の職場に行き、履歴書を見せてもらい前職全てに電話するがでたらめだった
そしてムンホは彼女の破産申告書を作ったという弁護士を訪ねた しかし彼女が書いた陳述書の筆跡も写真もまったくの別人だった
彼女は何らかの事情があってカン・ソニョンになりすましていた そして彼女も銀行員の友人の電話でカン・ソニョン本人が自己破産していたことを初めて知った
そこで自分がソニョンではないことがバレそうになったので慌ててムンホの前から姿を消したのだ 彼女は何者 いったい誰
名前もわからない人を警察にも頼めないと思ったムンホは従兄弟で元刑事のキム・ジョングンに事情を話し、消えた婚約者カン・ソニョンを捜してほしいと頼むが…
《感想》
これはね良かったです ただラストはちょっとね それに韓国人ってすぐに怒鳴るのね
大昔に原作は読みました おいらは宮部みゆきのファンなんですよ このベストセラーがなんと韓国で映画化 しかも大ヒットしたらしいです
宮部みゆきはこの作品を絶賛しています 「模倣犯」の時は酷評した彼女ですから正直なんでしょうね
やはり韓国でもカード破産が社会問題となっているんでしょう それでも他人になりすますなんてね 実際にこうやって生きている人もいるんでしょうか?
主人公で謎の女カン・ソニョンは父親の借金を背負わされて火の車状態 人生そのものが火の車なんです
ソニョンを演じるのはキム・ミニ 美人ってわけじゃないですけど幸薄い顔ですが印象に残る顔でした
暴力団に追われて捕まり地獄を見たのでしょう はっきりとは描いていませんがおそらく売春を強要されていたのでしょう 生気を失ったような表情をしていました
本原作は2011年に川上隆也、佐々木希でドラマ化されています この時は謎の女役の佐々木希はほとんど出てこなかった それに婚約者もあまり出ず、刑事役の川上隆也がずっと出てましたね
国によって捉え方や描き方が変わるもんなんですね それにラストも韓国版は一捻りしてました 原作や日本版ドラマでは謎の女が姿を現したところで終わったと思いましたが本作は違います こっちの方がすっきりする方もいるのでは?
ミステリー史に残る宮部みゆきの名作が韓国で映画化! それが『火車 HELPLESS』です。
おいらは原作やドラマ版のラストの方が好きです 韓国版は後味が悪いんです