『ラビッド』
１９７７年 カナダ・アメリカ
《スタッフ＆キャスト》
監督・脚本 デイヴィッド・クローネンバーグ
撮影 ルネ・ヴェルジェ
音楽 アイヴァン・ライトマン
出演 マリリン・チェンバース／フランク・ムーア／ジョー・シルバー／ハワード・リシュパン／スーザン・ローマン／パトリシア・ゲイジ／ジュリー・アナ／ロジャー・ペリアード／リン・デゴラン
《解説》
感染者は射殺されゴミのように捨てられる
現代医学が引き起こす伝染性の災厄を描いたホラーで、救いようの無い悲劇的なラスト・シーンに至るまで、突き放したかのような客観的な演出が、寒々しい雰囲気に拍車をかける
「グリーンドア」で知られるハードコア女優マリリン・チェンバースを主演に据えたホラー クローネンバーグ監督が性的なイメージを散りばめながら描く震撼の惨劇
《物語》
美しい女性ローズと恋人のハートはカナダの田舎道をバイクでスピード感を満喫していた
だが道の真ん中で立ち往生する車と接触 予期せぬ交通事故でハートは骨折と脱臼 ローズはバイクの下敷きになり炎上 腹部に重傷を負った
ローズらは近くのケロイド整形外科病院に担ぎ込まれ、腹部への人工皮膚の移植を行う
一カ月後、絶叫と共に昏睡状態から目覚めたローズはその声を聞いてやってきた患者に裸のまま抱きついた 次の瞬間、その患者は激痛で悲鳴を上げた
ローズはこっそりと病院を抜け出し、彼女をレイプしようとした農夫や、若い女性などを襲う
ローズを診察したケロイド医師は彼女の脇の下にある異様な物に気付く そこには傷口のような亀裂が口を開けていて、そこから突起物が飛び出した ローズはケロイド医師に抱きつき、その瞬間ケロイドの体に突起物を突き刺した
ローズは人工皮膚移植手術の結果による異変で、彼女はここから他人の血を吸い取ることが唯一の栄養補給という体になってしまった
その頃、ローズに血を吸われた者たち人に噛み付く事件を次々に起こしていた ニュースでは事件を新種の狂犬病「ラビッド」の発生を告げた
病院ではケロイド医師が暴れ出し、混乱に乗じて病院を抜け出し、ヒッチハイクを繰り返してモントリオールの女友達ミンディのアパートに向かう
ミンディから連絡をもらったハートはモントリオールに戻り、ミンディのアパートに行くとそこでハートは衝撃の場面を目撃 ローズがミンディの血を吸っていたのだ
モントリオール市ではあらゆる場所で感染者たちが人々に咬みつき凄惨な光景が繰り広げられていた そして感染者は発見次第、射殺されていく
《感想》
これもクローネンバーグ初期作品で「シーバーズ」の次の撮られた作品です 前作同様に血と暴力と性って感じです
それを表現する為に主演はマリリン・チェンバース
上の写真は実は下半身も写っていてモロ出しなんです さすがに載せれるわけがないです（笑）
「グリーンドア」という名作ポルノが当時大ヒットしていたようです ハードコア女優を一般作品に起用するのは珍しかったようですね その「グリーンドア」を一度は観たいのですが観る術がないです
そのマリリン・チェンバースが肌を晒して人を襲います 脇の下から血を吸うんです それ以外は体が受け付けなくなって食べても吐いちゃいます 人工皮膚移植がきっかけでこうなっちゃったんです
クローネンバーグは女性の裸を撮るのが好きなようです そんなクローネンバーグがおいらは大好きです（笑）
キャッチフレーズにある、射殺されてゴミのように捨てられるんです これってかなり衝撃的でした 荷物のようにポイっとね
それに時代を感じさせてくれました ローズがポルノ映画館から出てきたシーンで「キャリー」のポスターが貼ってあるのが何か嬉しく感じてしまいました
脇の下にできた器官から血を吸わないと生きていけない吸血鬼と化した女の悲劇 それが『ラビッド』です。
やっぱおいらはクローネンバーグが好きだわ～
