『ベスト・キッド』
1984年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 ジョン・G・アビルドセン
脚本 ロバート・マーク・ケイメン
撮影 キェームズ・クレイブ
音楽 ビル・コンティ
出演 ラルフ・マッチオ/ノリユキ・パット・モリタ/エリザベス・シュー/ランディ・ヘラー/マーティン・コーヴ/ウィリアム・ザブカ/チャド・マックィーン/トニー・オデル/ロン・トーマス
《解説》
いま、鮮やかに青春のエキサイトメント!
幼気な少年が、日本人から教えてもらったカラテを通して成長していく姿を描く 強くなっていくその成長ぶりに思わず拳を握る、王道のスポ魂青春ストーリー
製作は「ナッシュビル」「ダイナー」のジェリー・ワイントロープ 「ロッキー」のジョン・G・アビルドセン監督がドラマティックに盛り上げ、ミヤギ役のノリユキ・パット・モリタがオスカー候補に
《物語》
母親と2人暮らしの内気な少年ダニエル・ラルーソーは、母親の仕事の関係で引っ越してきた 新しい場所で友人もでき、その誘いで砂浜でのパーティに参加
そこにいたお金持ちの少女アリに一目惚れ アリもダニエルに惹かれ、すぐに打ち解けいいムードになった
そこに現れた不良グループのリーダー、ジョニー ジョニーはアリの元彼でヨリを戻したがっているがアリはもうウンザリだ
ダニエルとアリの様子を見て激昂したジョニーはダニエルにケンカを吹っ掛け叩きのめしてしまう
ジョニーは高校生空手選手権のチャンピオンだったのだ その日からダニエルはジョニーとその空手仲間から壮絶なイジメに遭うようになる
それと並行するようにダニエルとアリの仲は急速に接近し、恋人となっていく
自転車で帰宅途中に坂道をバイクで突き落され、大ケガを負ってしまう 次の日、壊れた自転車をアパートの管理人で日本人のミヤギが修理してくれた その日からミヤギとの交流が始まった
ハロウィン・パーティの夜、ジョニーに仕返しをしたダニエルは逆にリンチに遭う 意識朦朧とする中、ミヤギが現れジョニーたち5人をアッと言う間に倒してしまった
ミヤギは従軍経験を持つ空手の達人であった ダニエルはミヤギに空手を教えてくれるように頼む ミヤギも助けた手前しぶしぶ了承
ミヤギはダニエルを連れてジョニーらの所属する空手道場「コブラ会」へと乗り込み、トーナメントでの決着を提案し、ダニエルは修行に入る
《感想》
最近、「ボディー・ハント 」ら、エリザベス・シューの出演作品が続いたのとCSで本作が放送されていたのでレビューしたくなりました
当時のエリザベス・シューはポチャポチャしていて決していい女ってわけじゃなかったのですが、健康的で活発なイメージでした
なんかいいでしょ クラスに居そうでしょ
このふくよかなボディは当時、少年だったおいらの心を鷲掴みにしました
久しぶりに観たら面白かったですね 当時はいかにもアメリカ人が見たカラテでしたが、空手道の本来の姿を描いていると思いますよ
構えは現在主流の形とは違って、猫脚立ちですがこれは接近戦を想定した剛柔流空手であることがわかります
やはり見どころの1つは特訓シーン 観客のみんなはミヤギ流の修行だとわかっているのですがダニエルだけはいい様に使われていると思っているんです
ワックスオーン、ワックスオーフ(笑) 自分がやられたら腹立つやろな~
まずは防御の型を完璧にしなきゃね
すぐに打撃を習いたくなるなるもんです
この鶴の型のシーンは有名ですもんね 劇場でマネをしていた子供がいましたよ 「燃えよドラゴン」や「ドランクモンキー酔拳」の時と同じですね(笑)
定石と言えばそれまでですが、予定調和の物語ですがそれをドラマティックに仕上げたのはさすがに「ロッキー」の監督
主人公はイタリア系で師匠が日系というのもなんだか意味深です このスポ魂にミヤギの悲しい過去を盛り込んだのも心に染み込みます
リメイク版のジャッキー・チェンの哀しみはおいらにはピンとこなかったです 交通事故で妻子を亡くし毎年命日に車を潰すんです
ミヤギさんの戦争という暗い影には及びませんでした ここは日本人には特に感情移入できるのでは
本作は続編が作られていて全部で4本あります
続編のヒロインはタムリン・トミタ 舞台は沖縄です ハッキリ言って続編2作はう~んて感じで、「4」は観てません
本作は10億ドルの大ヒットを記録 そのイメージが強いのか、主演のラルフ・マッチオは映画から身を引き舞台中心の俳優となりました
ミヤギを演じたノリユキ・パット・モリタは2005年に他界 葬儀に参列したラルフ・マッチオは「永遠の先生です」と述べたそうです
今、真実の時! それが『ベスト・キッド』です。
ミヤギ役に三船敏郎がオファーされたのは有名な話 彼はダースベイダーのオファーも蹴ったらしいです 海外作品には運がなかったですね