『桐島、部活やめるってよ』
２０１２年 「桐島」映画部
《スタッフ＆キャスト》
監督 吉田大八
原作 朝井リョウ
脚本 喜安浩平／吉田大八
撮影 近藤龍人
音楽 近藤達郎
出演 神木隆之介／橋本愛／東出昌大／清水くるみ／山本美月／松岡茉優／落合モトキ／浅香航大／前野朋哉／高橋周平／鈴木伸之／榎本功／藤井武美／岩井秀人／奥村知史／太賀／大後寿々花
《解説》
全員、他人事じゃない
日本国内映画賞レース最多獲得を独走！ネット上の映画ランキング上位独占の問題作！観た人それぞれの答えがある… 観客・マスコミ・評論家を問わず、”語りたくなる映画”ナンバー１
高校生活をリアルに描いた青春エンターテイメント それぞれの登場人物からの視点から、学校の事件を見つめ、思春期の少年少女らが持つ心の闇を描いている
《物語》
朝礼でバレー部や吹奏楽部の活躍と共に映画部のコンクールの成績が発表され、教室では進路希望調査票が配られている
放課後、目立つ女子グループで行内一の美少女である梨紗は女王様タイプで県選抜メンバーにも選ばれているバレー部の有能なリベロで誰もが認める学校のスター、桐島の彼女
沙奈は彼氏がイケメンでスポーツ万能の宏樹だということが自慢 かすみと実果は同じグループだがバドミントン部 かすみはどこかクールで他人の悪口に乗らない 実果は他の３人にコンプレックスを抱いている
吹奏楽部部長の沢島はクラスではおとなしいが、部活では部員をまとめるサックス奏者 同じクラスで前の席の宏樹に片想いをし、放課後バスケをしている宏樹を見るために屋上で練習している
ジョージ・Ａ・ロメロ監督を愛する映画マニアの前田 運動が苦手でクラスでも地味な存在だが映画への思いは熱く自作シナリオ「生徒会オブ・ザ・デッド」を撮ることを決意し、屋上での撮影に入るが沢島との場所を巡って言い争いになる
そんな中、バレー部キャプテンの桐島が突然の部活退部をきっかけに各部やクラスの人間関係が歪み始め、校内の均衡が崩壊していく
《感想》
これは面白かった 抜群に面白かったです 同じことを繰り返すような、違う視点で描いていく群像劇ですが、正直なところもう少し観たかったです 主要人物をもうちょっと掘り下げて欲しかったです
特に実果のことが知りたかった 姉を亡くして影のある存在ですが、同じような存在のバレー部の風助が気になるのです 風助は桐島の代わりにリベロを任されるが思うように活躍出来ない自分に憤りを感じてます
監督は「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ 」でデビューした吉田大八 トリッキーな作品が多くて最初から期待して観ましたよ
本作には期待の若手がいっぱい出てますね 神木隆之介と大後寿々花はすでにベテランの雰囲気があります
神木隆之介演じる前田はこの年齢で「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」などロメロの作品が好きな変わり者ですね おいらもこんな少年だったのかな？ ちょっとキモイかも
おいらのブログでは神木隆之介出演作品をレビューしているのは「インストール 」だけのよう そして「ＳＡＹＵＲＩ 」など昔から注目していた大後寿々花は女の顔になってきましたね
そして期待の美少女の橋本愛 「告白 」など、ミステリアスな雰囲気を持った彼女は現在引っ張りだこの若手女優です
実果を演じるのは清水くるみ 心の闇を持つ難しい役をこなしています もっと見たかったかも
そしてちょっと嫌なタイプの女子２人は梨紗役に山本美月 沙奈役に松岡茉優 この２人も今どきの女子高生って感じでした
梨紗は学園の女王様って感じが画面から漂ってます それにくっ付いてることでステータスを感じている沙奈 女子高生はそうゆうところが大事なんですかね？ ２人ともイケメンの彼氏がいることで優越感を持っているんです
沙奈は沢島が宏樹に片想いしてることに感づいて彼女が見てる前で宏樹とキス この男は私のモノよ、みたいな
本編で「セックスをしない部活者とセックスをヤリまくってる帰宅部のどちらがいいか？」て疑問がありましたが、「出来るヤツはなんでも出来るが出来ないヤツは何も出来ない」 このセリフは厳しいね
大後寿々花はヤリたくても出来ない女子で、山本美月はヤリまくってるって事らしいです 女子はチャンスがあればヤリたいって持論のようですがそんな事言ったら怒られるよ（笑）
観た人それぞれ感想がガラッと違う感じがする作品でした クライマックス以外ほとんど音楽がないのも面白い
劇場で観た人の熱が生み出した、奇跡のロングランヒット作！ それが『桐島、部活やめるってよ』です。
おいらも部活を死にもの狂いでやったらよかったと思うことがたまにあります その時は気付かないのですが、青春時代は短いですからね
