『ザ・ミスト』
2017年 フランス
《スタッフ&キャスト》
監督 ダニエル・ロビィ
脚本 ギョーム・ルマン
撮影 ピエール・イブ・バスタール
音楽 ミシェル・コリボー
出演 ロマン・デュリス/オルガ・キュリレンコ/ファンティーヌ・アルドゥアン/アンナ・ゲイラー/ミシェル・ロバン
《解説》
世界は巨大な霧に襲われた
「彼は秘密の女ともだち」のロマン・デュリスと「007 慰めの報酬」のオルガ・キュリレンコが共演したフランス製サバイバル・スリラー、自己免疫疾患で外気に晒せずカプセルで生活する娘、ある日謎の霧が街を覆い、父は娘を救う為に尽力する
《物語》
フランス・パリ、幼少期に自己免疫疾患と診断され、それ以来カプセルに閉じ込められて育った娘サラのために、定職にも就かず娘の治療法を世界中探し回るマチュー
彼はサラと妻のアナが住むアパートメントの向かいに住み、サラとは無線機でいつでも会話が出来るよう、すぐに駆け付けられるよう備えている、アナは娘の看病のために在宅で教師の仕事をしている
娘のために世界中を駆け回り、いろんな物を録画して見せ、仕事の面接も受けていない、しかもカナダに有効な治療法があるので引っ越そうと言い出すマチューに少々呆れ気味
娘を思う気持ちが強いがためにそんなことを言い出すマチューに強くは言えないが、パリで人生を送っているサラの気持ちも考えてほしいと思うアナ
その頃ニュースで前例のない自然現象がスウェーデンとデンマークを襲ったと報道、その瞬間、自宅で大きな揺れを感じたマチューは不安を訴えるサラの元へと向かおうと外に出た
通りの向こうから逃げてくる人々が見えたマチューは大きなサイレンが鳴り響き、通りに見に行くとそこでは厚い霧が街を飲み込みながらこちらに向かってきている
必至で走って逃げるマチューはアパートメントに入り、アナを連れて階段を駆け上がる、サラはカプセルの中にいるのでむしろ安全だと判断して最上階に住む老夫婦リュシアン夫妻の元へと行った
霧は有毒で吸い込むと命を落としてしまう、電機や電波も通さない、サラとの無線も途切れがち、この最上階の下まで霧が迫っていたがひとまず安定したようだ
双眼鏡を手にアパートメントの屋根へと上がったマチューはパリが霧に埋もれている現状を目撃、他にも屋根へ逃げている人もいるが救助何もない
霧のせいで軍隊や救助が機能していない可能性を考えてマチューはある決断を下す
《感想》
まず最初に少女サラがカプセルに入って生活している姿を見せられて何か愕然とさせられてしまうんです、自己免疫疾患の病気で外気には触れられないんです
そんなサラも同じ病気の少年少女とネットで繋がっていて状況を報告し合うんです、近所に同じ病気を患う少年もいるのですがもちろん会えないんです、サラはそんな少年に恋している模様
サラを溺愛していて病気を治療法を世界中探し回っている父親のマチュー、仕事もせずによく世界中を探し回れるもんだと、妻アナの収入だけでは難しいと思いますけどね
マチューを演じるのはフランス映画界に欠かせない俳優、「ニューヨークの巴里男(パリジャン)」のロマン・デュリス、昔は綺麗な顔立ちだったのですが、すっかり髭面です
その妻のアナを演じるのがウクライナ出身でフランスを拠点に活躍する、「その女諜報員 アレックス」のオルガ・キュリレンコ、かつてはセクシーな役が多かったのにもう子供がいる役、それでもセクシーです
パリで地震が起こって地下から土煙のような霧が出てくるんです、それを吸った人はみんなバタバタ倒れていくんです、マチューはそれから走って逃げるんですけど、アパートメントの最上階まで上がると土煙はギリギリの所で止まるのですがゆっくりと上昇してくるんです
下の階にいるサラはカプセルの中にいるので霧からは無害なんです、でもまだ子供なので1人でいるので不安なんです、それに無線機の音も途切れ途切れになってしまうんです
マチューは酸素ボンベを携帯していたアパートメントのお年寄りの部屋に行って酸素ボンベを手に入れて霧の中を探索するんです、その時に母犬は死んでいるのに子犬は生きているのを見るんです
おいらが思うにはこれは地球の怒りで地球を破壊する人間を間引きしているのではないかと、それで生き残るのは子供だけ、しかも疾患のある子供だけなのかもしれません
ラストはこの状況は解決しないんです、霧は消えないでその後も残るんです、悲劇的なエンディングですが簡単に解決するハリウッド映画とはやはり違いますね
迫るタイムリミット、謎の霧が世界を襲うSFサバイバル それが『ザ・ミスト』です。
この終わらない展開には賛否ありますが、おいらは嫌いではありません