『ハッピー・デス・デイ 2U』
2019年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 クリストファー・ランドン
原作 スコット・ロブデル
撮影 トビー・オリヴァー
音楽 ベアー・マクレアリー
出演 ジェシカ・ロース/イズラエル・ブルサード/スラージ・シャルマ/サラ・ヤーキン/ルビー・モディーン/レイチェル・マシューズ/フィー・ヴ/スティーヴ・ジシス
《解説》
やっと抜けたと思ったのに、またハマっちゃったループ地獄、今度は次元?バック・トゥ・ザ・デス・デイ!
タイムループによって自分が殺される誕生日を何度も繰り返すはめになった女子大生の姿を描いた新感覚ホラー「ハッピー・デス・デイ」の続編
主演ジェシカ・ロース、監督クリストファー・ランドン、製作ジェイソン・ブラムら、前作を手がけたキャスト&スタッフが再結集、タイムループを扱ったホラーに新たなSFの要素を加えた新感覚ホラー
《物語》
車の中で目が覚めたライアンは大学寮の自分の部屋に戻るとルームメイトのカーターとその彼女のツリーがベッドでいちゃついている最中で追い出されてしまう
そこに量子力学研究室に来るように電話が入る、研究仲間であるサマーとドレーと共に実験的量子冷却反応器の研究を再開させることにするが学部長のブロンソンによって利益の生まない膨大な電気を使い何度も大学を停電させている研究は中止させられてしまう
意気消沈するライアンにメールが送られてきた、そこにはライアンの写メが添付されていた、ライアンが不審に思っていると研究室から物音がして中に入るとベビーマスクを被った何者かに刺し殺されてしまう
車の中で目覚めたライアンは夢だと安心するが部屋に着くまで同じ出来事が起こり、部屋ではカーターとツリーがいちゃついている、わけがわからないライアンはそれを2人に話した
それを聞いたツリーは察したようにライアンに詳しい説明を求めて相談し、ツリーも自分に起こった同じ日を何度も繰り返し、何度もベビーマスクに殺されたことを言い、2人の体験が一致することからツリーとカーターはライアンに協力
ライアンが殺された研究室へと向かうとそこにベビーマスクの姿はなかった、ツリーはライアンの実験で時間を分子レベルで減速させるはずがループしてしまったと考えた
その後にベビーマスクに襲われてしまったライアンだったがツリーによって捕らえられ、マスクを剝ぎ取るとそこにいたのはライアンだった、混乱するツリーとカーターとそしてライアン
自分が2人いることに動揺したライアンは量子冷却反応器を起動させて全てを元に戻そうとするが、その場にいた全員が吹っ飛び意識を失ってしまう
そしてカーターの部屋のベッドで目を覚ましたツリー、再びタイムループを繰り返すことになるのだが、この世界は少し違っていた
《感想》
前回と同じようになるのかと思っていたらいきなりライアンがタイムループを繰り返して主役交代かとちょっと心配になってしまいましたよ、やっぱツリーに活躍してほしいですからね
主人公のツリーを演じるのは前作から引き続きジェシカ・ロースで前作よりビッチではなくて普通の女子大生となっています、タイムループとカーターの存在で自分を見つめ直したようです
前作の、「ハッピー・デス・デイ」の意外なヒットで続編となりました、アメリカでは前作と本作は2年もの間隔があったんですけど日本公開は一挙公開です、内容がほぼ連続なので一挙公開の方が記憶も鮮明なのでより楽しめますね
それに前作の謎や回収されなかった伏線なんかも本作で明かされています、そもそも何でタイムループをするのかと言う疑問は量子冷却反応器によるものだとしています
同じような作品にしたくなかった監督のクリストファー・ランドンは「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」をお手本にしたそうです、ただのホラーではなくSFの要素を加えたことでタイムループの説得力を得ています
しかもライアンだけでなくツリーが前作同様に誕生日をタイムループしてしまう悲劇を味わいます、タイムループした瞬間にまた汚いビッチな言葉を吐きます(笑)
でもそのタイムループした世界は微妙に違っているんです、例えば恋人となったカーターはツリーの恋人ではなくダニエルの恋人なんです、なのでツリーは複雑な心境なんです
それでカーターとダニエルの目の前にパラシュートなしで水着でスカイダイビングして落ちてやるんです、血しぶきがビシャってね、もう笑えますよ
不倫関係だったグレゴリー教授とも面識がなくなっているんです、それによって意外な感動を呼ぶシーンがあってツリーの行動がすごく切なくてそれでいて前向きだったりします
フィー・ヴが演じるライアンがタイムループを繰り返すのですが研究仲間のサマーらの協力を得ます、このサマーを演じるのが、「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した22日」のスラージ・シャルマ
やはりベビーマスクに命を狙われるのですが前作と犯人も変わってしまってツリーは混乱してしまいます、タイムループとパラレルワールドが一緒になってしまった感じですね
続編はありそうなエンディングでしたが本作のヒットが伸び悩んだ結果、続編の可能性は低くなったようです、でもクリストファー・ランドンや製作のジェイソン・ブラムは続編の考えはあるようです
こんな続編観たことない!パラレルワールドでまさかの泣けるホラー降臨! それが『ハッピー・デス・デイ 2U』です。
B級作品ですけどありきたりな内容をアイデアでの勝利でこのシリーズは傑作となったと思います