『食べる女』
2018年 「食べる女」倶楽部
《スタッフ&キャスト》
監督 生野滋朗
原作・脚本 筒井ともみ
撮影 柳島克己
音楽 富貴晴美
出演 小泉今日子/沢尻エリカ/前田敦子/広瀬アリス/山田優/壇蜜/シャーロット・ケイト・フォックス/鈴木京香/ユースケ・サンタマリア/池内博之/勝地涼/小池徹平/笹原秀幸/間宮祥太朗/遠藤史也/RYO/PANTA/真木蔵人/小島聖/宇田琴音/鈴木優菜/瀧福之助
《解説》
女たちよ、もっともっとおいしくなぁ~れ
小泉今日子、沢尻エリカ、前田敦子、鈴木京香ら豪華女優陣が共演し、「食」と「性」をテーマに8人の女たちの日常を描いた筒井ともみの短編小説集「食べる女 決定版」を映画化
男性陣にもユースケ・サンタマリア、池内博之、勝地涼ら個性豊かなメンバーが集結、原作者の筒井ともみ自ら脚本を手がけ、「手紙」の生野滋朗が監督を務めた
《物語》
古びた一軒家で古書店「モチの家」を営む文筆家のトン子こと餅月敦子は親友で「ごはんや道草」の女将の鴨舌美冬と共に月に一回、悩める女性たちに美しい料理を振舞っていた
トン子の担当編集者のドドこと小麦田圭子と番組制作会社APのアラサー女子の白子多実子の4人で今日は食事をしている
美冬はバイトに若い男の子を雇っては食べてしまう肉食系でバイトが続かずいつも見習い募集中、ドドは男は面倒くさいと独り身が気楽と言っているが美冬には選り好みしていると手遅れよと言われる
多実子はイラストレーターの彼氏にプロポーズされるが現状がぬるま湯のようで刺激がなくて悩んでいる、これまでは刺激を求めて不倫ばかりしてきた
モチの家から解散した多実子は行きつけのバーの「ロマ」に行き、ママの茄子田珠美と恋愛についておしゃべり、ロマには古着ショップ店員の本津あかりも常連で酔いつぶれては男にお持ち帰りされている
アメリカ人女性のマチこと豆乃・リサ・マチルダは料理が下手が原因で夫から離婚を言い渡され、トン子の家に居候することになった、マチは美冬の店で料理に感動し、道草で働き食に目覚めていく
ドドは中年サラリーマンと知り合い、料理を振舞ってもらう、その料理に心を奪われたドドは一緒に食事をする仲へと発展していき、幸せを掴んだかと思われたが
モチの家にはパーツモデルの米坂ツヤコと娘のミドリも通っている、ツヤコの夫とは別居中、それでも彼を忘れられないツヤコ、やがてマチが独立し、ツヤコが居候することになり、家を引き払ってやってきた
年齢も職業も価値観もバラバラな彼女たちを、おいしい料理を作って迎え入れるトン子だったが…
《感想》
女たちのパワーを感じる映画でした、美味しい食事と愛しいセックスだ!と言わんばかりにみんな生きています、いろんな悩みや困難があっても美味しい自分になって自分を味わいつくす、そんな感じです
迷える女たちに美味しいご飯を食べさせて、元気にするのが大好きなトン子を演じるのは「散歩する侵略者」の小泉今日子で世話好きで断れない性格のようです、誰でも居候させてます
恋愛から逃げ腰なのをごまかして、蓄財にはげむドドを演じるのは「不能犯」の沢尻エリカで中年男のタナベと知り合って彼の料理に感動して胃袋を掴まれてしまいます
ぬるま湯の差から抜け出せず、時々ジャンクな食べ物や男を夢想するアラサーの多実子を演じるのは「探偵はBARにいる3」の前田敦子で生ぬるい関係の彼氏では刺激がなくてプロポーズを躊躇しているんです
男に都合のいい恋愛をしては失敗を繰り返しながらも、めげないあかりを演じるのは「氷菓」の広瀬アリスでバーで酔いつぶれては男に家まで送ってもらってセックスされるの繰り返し、仕事で友太と出会って恋に落ちます
形式にとらわれことなく、元夫への愛もセックスも手放さない珠美を演じるのは「新宿スワン」の山田優で別れた夫のバーでママとして働いていてみんなの相談を受けています
別れた夫への愛を捨てられず、ピクニックし誘うツヤコを演じるのは「甘い鞭」の壇蜜で子供を2人連れてはいるんですがパーツモデルとして忙しく、トン子の家に子供と居候します
料理下手で離婚危機に陥る、味覚がわからない異邦人マチを演じるのは「高台家の人々」のシャーロット・ケイト・フォックスで食事は全部冷凍食品やコンビニのお惣菜、それにピザ、さすがに夫は嫌になりますよね
聖母的な愛と料理で、かわいい男をつまみ喰いするのが趣味の美冬を演じるのは「ジャッジ!」の鈴木京香でなかなかの肉食系の女性で食いたいがために若い男をバイトで募集するほどです
男性陣も豪華です、ドドとイイ仲になる中年男のタナベを演じるはの「あゝ、荒野」のユースケ・サンタマリア、マチの夫の修治に池内博之、あかりとイイ感じになる友太を演じるのは小池徹平、他にも「バンクーバーの朝日」の勝地涼、「不能犯」の間宮祥太朗に珠美の元夫の淳に真木蔵人
監督は「手紙」の生野滋朗で久々の監督作品ですね、原作と脚本と企画とプロデュースを担当したのは「ベロニカは死ぬことにした」の脚本家の筒井ともみ
料理が和食中心なので煮炊きものが多くて美味しそうなんです、それに綺麗で色っぽい女優さんが揃ってますのでそちらも目の保養となりました(笑)
恋、してみなくちゃわからない、ごはん、食べてみなくちゃわからない、だから、やってみよう それが『食べる女』です。
小泉今日子が女優休業宣言しましたからしばらくは見掛けることはないかもしれませんが、2020年に復帰の噂ですね