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Channel: 237号室 タカの無事是名作映画烈伝 A級からZ級まで
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ラスト サムライ

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『ラスト サムライ』

 

 

 

 

 

2003年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 エドワード・ズウィック

 

脚本 ジョン・ローガン/マーシャル・ハースコビッツ

 

撮影 ジョン・トール

 

音楽 ハンス・ジマー

 

 

 

出演 トム・クルーズ/渡辺謙/真田広之/小雪/ティモシー・スポール/ビリー・コノリー/トニー・ゴールドウィン/池松壮亮/中村七之助/菅田俊/福本清三/原田眞人/松崎悠希/羽田昌義

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

映画史に残る偉業、トム・クルーズの最も素晴らしい演技がここにある…

 

演じるネイサン・オールグレンと同様にトム・クルーズ自身が日本の武士道に心酔していく姿が伝わってくるアクションロマン超大作、ハリウッドが撮った日本の歴史という点でも、画期的な一作である

 

姫路や京都でもロケが行われたが、ニュージーランドやハリウッドのセットで再現された明治の日本が壮観、衣装や小道具は、時代劇を見慣れたファンにも違和感はなく、むしろその細密さに驚かされる

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

日本は剣でつくられたという、古の神が剣を海に浸けそれを引き上げると四つの雫が滴り落ち、それが日本列島となった、私が思うに日本をつくったのはひと握りの勇敢な男たち、彼らは今や忘れられたこの言葉に命を捧げた、”名誉”に

 

1876年、サンフランシスコ、南北戦争で北軍の士官として戦い、名誉勲章を手にしたネイサン・オールグレン大尉は戦争の中で上官の命令とはいえ無抵抗の先住民の子供まで殺し、良心の呵責に悩み、酒浸りの生活

 

その犬猿の仲の上官のバグリー大佐を介して日本人実業家で大臣の大村に近代化する日本国家建設のために軍隊の訓練をするためにネイサンが選ばれ、大金に惹かれて日本にやってきた

 

 

ネイサンは半年で軍人時代の3年分の報酬をもらい日本人を兵士に育てる、彼らは銃など持ったこともない農民だ、急激に変わる明治維新に反対する士族たちは明治政府に対して反政府の立場をとり、その中でも勝元らが鉄道を襲うなどをし、大村はネイサンを討伐しろと命令

 

 

しかしネイサンは訓練を受けて間もない軍隊ではまだ戦えないと言うものの止む無く出動するのだが、案の定1000年も天皇に仕えて戦ってきたサムライたちの強さに圧倒されて未熟な軍隊はバラバラになってしまい、ネイサンも戦うが勝元に捕らえられて彼らの村に運ばれる

 

 

勝元は妹のたかにネイサンを手当てさせ、回復してからは自由に村を歩き日本人の生活を見て、反乱軍であるサムライたちの精神世界に魅了され、勝元もネイサンに魅力を感じる

 

 

村での生活で村人に心を開くネイサンだったが、世話をしてくれるたかはネイサンに心を閉ざしている、彼女の夫はネイサンに殺されたからだ、しかし村人に敬意を表するネイサンに対してたかも心を開き許すようになる

 

 

剣術と武道を教わり、サムライとの生活で神聖なものを感じ、剣の実力も上がり村の男たちからも信頼を得る、村に大村が差し向けた忍者部隊が襲撃するが勝元とネイサンと村の男たちが戦いネイサンは村人の味方となった

 

 

しかし大村は士族討伐を率いて政府軍と勝元ら反乱軍との対決は免れず、ネイサンも反乱軍のサムライとして政府軍と戦うことを決める

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

渡辺謙と南果歩の離婚記念レビューです、17年3月に渡辺謙が30代後半の元ホステスとの不倫が報じられて会見で、おおむね事実と認め女性と関係解消して謝罪した後に別居状態となっていました

 

 

それに南果歩が乳癌で闘病中なのに不倫するなんてあかんよね、おそらく渡辺謙は女好きなのでしょう、でも女癖の悪い男ってセクシーなのか女性はそんな男に近付きますよね

 

本当はトム・クルーズに何かあった時にレビューしようかと思ってましたが渡辺謙の出世作ということでね

 

「ミッション・インポッシブル」のトム・クルーズ演じるネイサン・オールグレンは南北戦争で名誉勲章をもらっている人物なのですが、上官のバグリーの別の先住民に仲間を殺された恨みでとにかく関係のない平和な先住民を皆殺しにする非道な軍人

 

 

先住民の子供まで命令で殺したネイサンはそれ以降、良心の呵責に苦しみ安眠できないでいて酒浸りの毎日でウィンチェスター銃の宣伝をしているのですが酒を理由にクビとなります

 

バグリーに大村を紹介されて良いギャラで仕事を受けるんです、その時に金をくれたら誰でも殺してやる、バグリーだったらタダで殺してやると悪態を吐くんです

 

「タンポポ」の渡辺謙が演じるのが明治維新による国家の近代化と急激な時代の変化に取り残されるサムライの勝元を哀愁漂わせて演じてます、天皇陛下に命を捧げたのですが天皇陛下は大村にいいように操られているように見えてサムライの討伐を実行します

 

 

勝元も元サムライで政府軍にいたものには切腹させて介錯してサムライとしての最期を与えてやるのです、でもそんな光景はネイサンにはただの残酷な斬首にしか見えないのです

 

でも捕らえられたネイサン村の人たちの生活を見てその規則正しい毎日に礼儀正しさを知って、剣術と武道で体を鍛えてサムライの精神論である武士道を理解していくんです、時々ネイサンの心の声がナレーションとして流れるんですけどけれがまた日本人にはしびれます(笑)

 

 

それにネイサンの世話をする小雪演じるたかもネイサンを日本人のように礼儀を重んじる男にした重要な存在ですね、夫をネイサン殺されてのに勝元の言われて世話をさせられて死にたいくらいの屈辱だと悔しい表情をするのです

 

 

でも次第にネイサンに心を許し戦争の時には夫の甲冑を着させてキスをして送り出すんです、派手なラブシーンじゃないのが奥ゆかしくて日本的なのではないでしょうか?

 

 

忘れてはいけないのが氏尾を演じる、「リング」「D坂の殺人事件」の真田広之で若かりし頃に披露していたアクションを世界に見せ付けています、トム・クルーズをボコボコにしちゃいますから、真田広之のアクションが素晴らしすぎてトム・クルーズが目立たないので大幅にカットされたそうです

 

 

物語のモデルとなったのは西郷隆盛らが明治政府に起こした西南戦争とされています、監督も明治維新に貢献しながらも、新政府に反旗を翻した西郷隆盛の悲劇的な生涯が出発点だと語っています、トム・クルーズ演じるネイサンのモデルは旧幕府軍に参加して戊辰戦争を戦ったジュール・ブリュネ

 

 

監督は「アイ・アム・サム」のエドワード・ズウィックで時代設定に合わない忍者部隊が登場しますが、日本人スタッフが難色を示すものの、監督とアメリカ人スタッフはどうしても撮りたかったそうです

 

 

 

 

 

かつて世界がうらやむようなまばゆい男たちが日本にいた それが『ラスト サムライ』です。

 

 

 

 

 

軍人の日本人役は日系アメリカ人や日本以外のアジア人の予定でしたがトム・クルーズが反対したために日本から500人ほどがニュージーランドに集められて軍隊教育がされて撮影となったそうです

 

 

 

 

 


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