『ザ・ギフト』
2015年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 ジョエル・エドガートン
撮影 エドゥアルド・グラウ
音楽 ダニー・ベンジー/ソーンダー・ジュリアーンズ
出演 ジェイソン・ベイトマン/レベッカ・ホール/ジョエル・エドガートン/アリソン・トルマン/ティム・グリフィン/ビジー・フィリップス/アダム・ラザール・ホワイト/ボー・ナップ/ウェンデル・ピアース
《解説》
夫婦を襲う驚愕のラスト、男から贈られた本当のギフトとは…
「華麗なるギャッツビー」「ブラック・スキャンダル」などで活躍する俳優ジョエル・エドガートンの長編初監督作品で、「パラノーマル・アクティビティ」「インシディアス」といった人気ホラー作品を手がけるジェイソン・ブラム製作によるサイコスリラー
ジョエル・エドガートンは監督・脚本・製作を務め、ゴード役で出演、ゴードンに狙われる夫婦の夫役に「宇宙人ポール」のジェイソン・ベイトマン、妻役に「トランセンデス」のレベッカ・ホール
《物語》
企業向け情報セキュリティ会社に勤めるサイモンは妻のロビンと共にカリフォルニアに引っ越してきた、自宅を購入して新しい生活を始める
早速にも家具を購入しに地元の店に行くと1人の男が話しかけてきた、男はサイモンの同級生だと言うが思い出せず、ゴードン・モーズリーと名乗って思い出したのだが、連絡先をもらって社交辞令、急いでいたのでその場は別れた
翌日にゴードンから引っ越し祝いとしてワインが1本届けられた、その翌日には町のサービス業者のリストを作成してくれて、ロビンは彼を夕食に招待
3人で食卓を囲みゴードンはサイモンの学生時代のことをロビンに語りだす、しかしサイモンは友人でもなかったのにゴードンが親友だったかのように話す姿にサイモンは何だか気まずい
ロビンはゴードンは人付き合いは得意ではないが悪い人ではないとサイモンに言い、もう夕食には呼ばないと約束
そんなある日、会社でのパーティからサイモンとロビンが帰宅すると玄関にプレゼントが置かれていた、それは魚の餌、ひょっとしてと庭の池を見ると鯉が数匹放たれていた
サイモンは敷地に勝手に入っていると気分を害するがロビンはゴードンに悪気はなく親切心からの行為だと擁護、それからもサイモンが仕事でいない昼間に現れてロビンとの仲を自然に深めていく
サイモンは友人たちを自宅に招きゴードンに対する不満を言い、みんなもそれに乗ってバカにするがロビンはゴードンは良い人だと反論、サイモンはロビンは誰にでも優しいとギクシャクしてしまう
ゴードンは2人を夕食に招待し、しぶしぶ彼の家に行くと予想外の大豪邸、しかしゴードンはすぐに仕事で急用だと2人を置いて出て行った
サイモンはゴードンはロビンに気があるからだとからかう、戻って来たゴードンにサイモンは2度と家には来ないでくれと言い放ちロビンを連れて帰った
翌日にロビンが池を見ると鯉は全て死んでおり、飼い犬も消えている、違和感を覚え始めた頃から2人のまわりに異変が起き始めていた
《感想》
面白かったのですが怖さはそんなでもなかったのですがラストの展開はなんだか悲しかったですね、サイモンからしたら一生の絶望感って感じですね
なんでそんな事になったのかと言うとそれは学生時代にまで遡るんです、サイモンら悪ガキのせいでゴードンの一生が台無しとなってるんです
それにサイモンは当初は善人で実業家のようなイメージなんですが段々とブラックな顔が見えてくるんです、それは過去だけでなく現在でもそうなんです
このサイモンを演じるのが「JUNO/ジュノ」や「ハンコック」のジェイソン・ベイトマンで始まった時と中盤以降で印象が変わる難しい役を演じています
そしてゴードンを演じるのが「遊星からの物体X ファーストコンタクト」のジョエル・エドガートンで本作では監督も務めています、善人を装って復讐に近づいてくる姿は不気味に映りましたね
結果的に一番の被害者とも言えるのがロビンでかけがえのないものを奪われたような感覚ですが、本人がそれを知らなければ幸せなのかもと思ったりしてなんだか悲劇的です
そのロビンを演じるのが「アイアンマン3」のレベッカ・ホールで彼女は夫のサイモンを信用をしきっているのですが黒い別の顔が見えてくるんです
サイモンを愛してはいるのですがゴードンが悪い奴には見えなくて親交を深めるのです、それにはサイモンも面白くないですよね、決して浮気しているわけではなくてゴードンの悪口を言ったらロビンが庇うんです
映画の最初の印象が段々と変わっていってジワジワと迫ってくる恐ろしさもあるんですが、強烈な怖さは感じなかったのですがサイモンの立場となると自業自得ですが悲劇です
何度も届く、恐怖 それが『ザ・ギフト』です。
ゴードンがどこから復讐を開始していたのか、それぐらい根深い恨みってあるんです、ですが本人はそんなこと忘れているのが悲しいですね