『ニキータ』
1990年 フランス
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 リュック・ベッソン
撮影 ティエリー・アルボガスト
音楽 エリック・セラ
出演 アンヌ・パリロー/ジャン・ユーグ・アングラード/チェッキー・カリョ/ジャンヌ・モロー/ジャン・レノ
《解説》
若き映像作家リュック・ベッソンが、鮮烈に描いた凶暴な純愛映画
フランス・パリを舞台に、警官3人を殺害し終身刑を言い渡された少女が、政府秘密機関の暗殺者として歩む姿を描いた、フランス映画界の巨匠リュック・ベッソン監督が贈るサスペンス・アクション
監督は後に「レオン」「フィフス・エレメント」のリュック・ベッソンで主演はニキータを演じベッソンの妻であったアンヌ・パリローほか、ジャン・ユーグ・アングラードにジャン・レノなど
《物語》
深夜、パリの薬局に麻薬中毒の若者5人たちが強盗に入った、店主はすぐに警察に連絡し警官隊が到着して銃撃戦となる
警官3人が殉職したが制圧したと思われたが1人残った少女が警官を射殺、連行された少女は取調室で男性名のニキータを名乗った
終身刑となり最低でも30年は刑務所だと告げられて絶望するニキータは注射を打たれて護送、目覚めると殺風景な部屋で目覚めた
そこにボブと名乗る秘密警察官が現れ、ニキータは既に薬物過剰摂取で死亡した事になっており葬儀も終わっている
生き残るには別の人間として暗殺者としての訓練を受けて生き残るか、墓場に埋められるかの選択を迫られる、生きる道を選んだニキータは3年間の猛特訓の末にプロの暗殺者に成長
そして23歳の誕生日にニキータは初めての外出でボブに街の高級レストランに連れて行かれる、そこでボブに誕生日プレゼントを渡され喜ぶニキータだったが箱を開けると中身は拳銃
ボブから後ろの席の男は某重要人物で2発ぶち込んで殺せ、済んだら男子トイレに行き窓から脱出しろ、3分で片付けろと命令
ボブは先に店を出てニキータは銃を持って用心棒とターゲットを射殺してトイレに逃げ込んだが窓を開けると壁で出られない
調理場を舞台に銃撃戦となるがニキータは追っ手を2人射殺してダストシュートから飛び降りて追っ手をかわして逃げることに成功
ボブのところに戻るとボブはトイレの窓が塞がれている事も承知でニキータはボブに殴りかかるがこれは手荒い卒業試験だった
ジョセフィーヌというコードネームとマリー・クレマンという名前と看護婦と仮の職業を持たされて街で一人暮らし
スーパーのレジ係のマルコという青年と恋愛関係となるが非情にも暗殺者としての仕事は与えられる、マルコと幸せな日々を望むニキータは苦悩する
《感想》
公開当時に、この映画を観るまでフランスのアクション映画とホラー映画ってそれまでちゃんと観た記憶がなかったですね、おそらく初めて観たフランス産アクション映画は面白かった
おいらはやっぱレストランでの暗殺と銃撃戦が好きなんです、用心棒を撃った後にターゲットに1発撃って少し近付いて2発目を撃つ細かい動きがすごく好きです
その後の調理場での銃撃戦も迫力があってそれまでのハリウッドのような銃撃戦とは違って知的で美的でしたね
このニキータを演じるのがアンヌ・パリローで登場シーンでは引きずられていて少年のようでした、それが秘密警察によって訓練を受けてジャンヌ・モロー演じるアマンドに女としての魅力も引き出されます
そしてレディとして高級レストランに行って誕生日プレゼントをもらってすごく喜んで開けたら拳銃って素晴らしい展開ですよね、ここの拳銃は予想できなかったもん
その任務を成功して帰るのですがトイレの窓からの脱出は不可能だったことをボブに問い詰めるとボブは知っていてその当然みたいな態度にニキータは殴り倒すんですがそれは卒業試験で、それを聞いてニキータはボブにキス、このシーンもいいね
外の生活をしていて恋人が出来て幸せな毎日ですが唐突にジョセフィーヌか?と電話が掛かってきて、指定されたホテルの地下に行くとニキータはウエイトレスのような格好をして飲み物を運ぶだけで終了
ニキータはこの任務が何だったのかはわかりません、しかしリメイク版の「アサシン」にはたしかホテルの爆発シーンがあったような記憶があります、この「アサシン」は主人公をブリジット・フォンダが演じています
ボブを伯父さんとして部屋に招いてマルコに紹介してボブにイタリアへの旅行券をプレゼントされるのですがそこでもジョセフィーヌか?と電話が掛かり部屋に用意されていたライフルでターゲットを射殺、ここでも1発目の後にもう2発
このボブを演じるのがチェッキー・カリョでマルコを演じるのがジャン・ユーグ・アングラードでこの2人のラストの会話もちょっと良くてね
そしてそして予定外だらけの仕事で組織は掃除人ヴィクトルを派遣、このヴィクトルを演じるのが「グラン・ブルー」のジャン・レノで暗殺を苦悩するニキータとは真逆で何の感情もなく暗殺するヴィクトルはちょっと恐ろしいです
掃除人とは塩酸を使って死体をバスタブで溶かすのです、でもあんな少量で全部解かせるのかなぁ?でも任務の遂行を1番に考えているようで命を懸けてニキータを逃がして任務を完了するんです
リュック・ベッソンはニキータは自分を壊して飛び出した作品でリュック・ベッソンの作品は「ニキータ」以前と以後に分けられると言い、ターニングポイントとなったようですね
泣き虫の殺し屋、『ニキータ』
この作品を観てから同じような作品も増えたような気がします、それにフランス映画を観る目が変わりました