『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』
2016年 「植物図鑑」製作委員会
《スタッフ&キャスト》
監督 三木康一郎
原作 有川浩
脚本 渡辺千穂
撮影 板倉陽子
音楽 羽毛田丈史
出演 岩田剛典/高畑充希/阿部丈二/今井華/谷澤恵里香/相島一之/酒井敏也/木下隆行/ダンカン/大和田伸也/宮崎美子
《解説》
名前しか知らない、あなたを好きになってもいいですか?
主人公の樹を演じるのはEXILE/三代目JSoulBrothersの人気パフォーマーの岩田剛典、ヒロインのさやかを演じるのは、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」のヒロイン役で注目を集め、若手実力派として高い評価を得ている高畑充希
原作は大人気作家の有川浩のミリオンセラー恋愛小説!多数の著作が次々と映像化される彼女の作品の中でも人気の高い恋愛小説が待望の映画化! 史上最高にピュアで、運命の出逢いを信じたくなる、奇跡の純愛ストーリー
《物語》
東京の不動産会社で働きアパートで一人暮らしをしている23歳のさやかは仕事もプライベートも今一つ上手くいかなく、夢も希望も持てないでいた
2月のある寒い夜にコンビニから帰宅するとアパートの前に一人の若い男が倒れていた、声を掛けたさやかに男は「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか、噛みません、しつけのできた良い子です」と酔っていたさやかは子犬じゃあるまいしと笑って部屋に上げてカップラーメンを食べさせてシャワーを貸してあげた
いつの間にか眠ってしまったさやかが朝、目を覚ますとキッチンにはありあわせで作った朝食が並んでいた、外食やコンビニ弁当ばかりのさやかはみそ汁を飲んで涙がこぼれた
朝食が終わり、出て行こうとする男にさやかは「行くところがないならうちにいなよ」と引き留めた、彼は樹と名乗り、この樹との出会いが、こうして始まった不思議な同居生活がさやかの人生を未来を変えた
樹は半年間の期限付きで家事全般を引き受けることでさやかの提案を受け入れた、樹はさやかの為に毎朝弁当を作り、深夜のコンビニでのバイトも始めた
仕事で嫌なことがあっても帰宅すると樹が慰めてくれて、その笑顔に癒される、何よりも明かりのついた部屋に帰るのがうれしいさやか
バイト代が出た樹は自転車を2台買い、休みの日に2人で河原に行き野草を狩り、樹が草花で料理を作りさやかが手伝う、さやかにとって樹との生活は毎日が新鮮さに満ち溢れていた
さやかは樹に惹かれて行くが好きという感情を抑えて同居人としての距離感を保っていたが、さやかの嫉妬から抑えていた感情があふれ出し、お互いの想いを確認し2人は結ばれた
しかし半年が経ち、樹は忽然とさやかの前から姿を消してしまう
《感想》
「図書館戦争」シリーズや「阪急電車 片道15分の奇跡」の有川浩の原作小説の映画化で、おいらはこの原作を読んでるのですがさやか役は高畑充希でしっくりきましたね
監督は「トリハダ 劇場版」「トリハダ 劇場版2」の三木康一郎でホラー作品とは打って変わって純愛作品で、監督も高畑充希でドンピシャだったようです
「バンクーバーの朝日」の高畑充希はおいらと同じ大阪府出身でしかも東大阪市で最寄りの駅も同じのローカルな町出身です、でも彼女はお嬢様のようです
大阪の中でも下町出身で普段の大阪弁も少しクセのある大阪弁でそんなところがおいらの心を鷲掴みしました、それだけじゃなくおいらは彼女の演技が好きですね
でも樹役は歌手兼パフォーマーの岩田剛典ではなく俳優に演じてもらいたかったですけど、観終わったらまあまあだったかな、主題歌もFlowerなのでLDHの力が大きく働いたような印象を受けました
神様は不公平だと夢も希望もないようなOLのさやかの前にいきなり男が現れるんですけど、こんなのイケメンであることが条件ですよね、それに食事と一晩寝る場所を提供して翌朝にありあわせで卵焼きとみそ汁を作ったイケメンと同居生活となります
まあ出会いなんてそんなものは重要ではなくてその後の生活がこの作品ではすごく温かくて塞ぎ込みがちだったさやかが明るく強くなっていきます
原作ではもっと植物の豆知識が樹によって語られるのですが映画ではほんの少しだけでその辺は残念でした、「雑草と言う名の植物はない、植物には全て名前がある 昭和天皇はそう仰られました」のセリフがいいね
樹がいなくなってからが原作では長くてその間の1年をさやかは成長するのですがそこは映画では尺の関係か簡単でしたね、それに原作のラストにいなくなっていた期間の樹の出来事も書かれていてそちらも良かったですよ
さやかが嫉妬する樹のコンビニの同僚にテラスハウスで有名となった今井華でちょっとギャルっぽい店員を演じています、さやかはその子に嫉妬のあまりストーカーっぽいことまで(笑)
全体的にはまとまっていて爽やかな作品で良かったですよ、それに高畑充希の印象がすごく残りましたよ、樹がキスしようとしたらさやかは「ちょっと待って」、樹は「待たない」のこの絡みが良かった
原作ではさやかが避妊具を用意するんですけど樹は「過去の男の残り物は嫌だ、買いに行ってくるから用意しといて」みたいなセリフがあるんですけど、女性は色々と準備があるようでさやかはシャワーを浴びて綺麗にして待ってるんです、なんだか初々しいです
運命と奇跡に彩られた、若葉のようにピュアな純愛ストーリー それが『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』です。
とびきりカワイイというわけではありませんが等身大の役柄の高畑充希でした、歌も上手いし、ぶちゃいくな顔もするしね(笑)