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Channel: 237号室 タカの無事是名作映画烈伝 A級からZ級まで
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ボヴァリー夫人とパン屋

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『ボヴァリー夫人とパン屋』

 

 

 

 

 

2014年 フランス

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 アンヌ・フォンテーヌ

 

原作 ポージー・シモンズ

 

脚本 パスカル・ボニゼール/アンヌ・フォンテーヌ

 

撮影 クリストフ・ボーカルヌ

 

音楽 ブリュノ・クレ

 

 

 

出演 ファブリス・ルキーニ/ジェマ・アータートン/ジェイソン・フレミング/ニールス・シュナイダー/イザベル・カンディエ/メル・レイド/エルザ・ジルベルスタイン/ピップ・トランズ/ケイシー・モッテ・クライン/エディット・スコプ

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

あなたは私を発酵させる

 

フランス・ノルマンディー地方を舞台に、向かいに越してきた名作「ボヴァリー夫人」と同じ名を持つ主婦と交流を深めるうちに、文学好きのパン屋の主が現実と妄想とを入り混じらせていく様子をユーモラスに描いたドラマ

 

「ココ・アヴァン・シャネル」のアンヌ・フォンテーヌ監督が絵本作家ポージー・シモンズのグラフィック・ノベルを映画化 向かいの夫人が「ボヴァリー夫人」と同じ運命をたどらないか案じるパン屋の主をファブリス・ルキーニが、色香漂う奔放な夫人をジェマ・アータートンが演じる

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

フランス西部にあるノルマンディー地方、ジュベール・マルタンは7年前に父のパン屋を継ぐために戻ってきた

 

 

12年間の出版社勤務はストレスのみ、誰も読まないような学術書を出版、多くの都会人のように幻想を抱いて故郷へ、平穏に暮らせると思って だが期待は裏切られた

 

ジュベールは隣人のチャーリー・ボヴァリーが自殺するのではないかと気が気でなく心配だ、チャーリーの様子を見に行くと妻ジェマの私物を燃やしていた、チャーリーが目を離した隙にジュベールはジェマの日記を拝借した

 

チャーリーとジェマはロンドンで結婚し、大都会の喧騒を逃れ静かなこの村へ引っ越してきた ジュベールが愛読しているフロベールの名作「ボヴァリー夫人」の舞台となった地に登場人物と同じ名前の夫婦が現れたことにジュベールは興奮して胸が騒ぐ

 

 

次の日にジュベールのパン屋にボヴァリー夫婦がやってきた、ジェマはジュベールの焼くパンに魅了されその芳醇な香りの虜となり、ジュベールも何気ないジェマの仕草に10年間眠っていた性欲が目覚めた

 

 

ジュベールとジェマが散歩中にジェマのワンピースの中にミツバチが入り込み背中を刺された、ジュベールはミツバチを取り出し毒を吸い取るとジェマは失神してしまい、通り掛かった若い青年エルヴェ・ド・ブレシニーに助けられ車に乗せてもらい病院へ送ってもらった

 

 

その後にエルヴェとジェマは市場で再会、それを見ていたジュベールは映画監督になったような気分になり、何とも言えぬ喜びを感じた

 

 

裸で抱き合う2人が目に浮かぶ、ボヴァリー夫人は道でロドルフと出会う、ジェマとエルヴェもそうだ

 

やがてジェマはチャーリーに隠れてエルヴェと密会するようになり、「ボヴァリー夫人」同様に破滅の道に向かうのではないかとジュベールはジェマを心配するのだが…

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

これは面白かったです、おいらのハートを貫くような刺激的でした 決してエロスが全面に出ている作品ではないのですが実に官能的です

 

それもこれもジェマを演じるジェマ・アータートンの存在は大きいですね、「タイタンの戦い」や「ヘンゼル&グレーテル」などをレビューしていますが本作のジェマ・アータートンが一番魅力的です

 

 

初老のジュベールはジェマを見て枯れかけていた性欲が復活するほど官能的だったのでしょうね、でもそんな彼女を見る目は妻にバレていて窘められます

 

 

パンを食べる姿やパンをこねる姿、それにジュベールへの接し方も少しエロくてセクシーなんです、本人はそんなつもりはなくても男はドギマギしますよ(汗)

 

 

この官能的な作品の監督は「ココ・アヴァン・シャネル」の女性監督のアンヌ・フォンテーヌ、女性なのに男を手玉に取るような仕草や雰囲気を上手く演出していますね

 

 

女性が無意識にエロスを醸し出すのは男にとっては困ったもんですね、特に夏になるとその魅力は数割増しで男は目を奪われますからね

 

ちなみにジュベールが愛読しているフローベール著の「ボヴァリー夫人」の内容は若妻エマ・ボヴァリーが不倫と借金で追い詰められ服毒自殺するまでを描いた小説です

 

 

ジュベールはジェマが小説と同じ運命を辿るのではないかと1人心配しているジュベールが何だか面白いです、なのでジェマが殺鼠剤を買うとメチャクチャ怒るんです

 

でも展開としてはジェマは若い男エルヴェと不倫関係となるんです、これがまたセックスに溺れる女って感じでエルヴェの屋敷に下着姿にコートだけで行ったりして男心をくすぐります(笑)

 

 

夫のチャーリーとの愛のあるセックスとは違い、まさに快楽だけを貪るような激しいセックスを繰り返します、結果それがあることに繋がり破滅していきます

 

 

やはり不倫で得る物はありませんね、一時の快楽だけで全てを無くしてしまうなんてね

 

 

 

 

妄想と愛が香り立つ大人のファンタジー それが『ボヴァリー夫人とパン屋』です。

 

 

 

 

リフォームをするジェマに仕事を依頼するんですけどそれが凄い、ヴェルサーチのようなイタリア式と質素で洗練された日本式を融合したい、マイアミに住むゲイシャのイメージで、だって(爆)

 

 

 

 

 

 

 

 

裏237号室の「ボヴァリー夫人とパン屋」のレビューはこちら


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