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Channel: 237号室 タカの無事是名作映画烈伝 A級からZ級まで
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黒衣の刺客

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『黒衣の刺客』

 

 

 

 

 

2015年 台湾・中国・香港・フランス

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 ホウ・シャオシェン

 

脚本 チュー・ティエンウェン

 

撮影 リー・ピンビン

 

音楽 リン・チャン

 

 

 

出演 スー・チー/チャン・チェン/妻夫木聡/忽那汐里/シュー・ファンイー/ニー・ダーホン/シェ・シンイン/イーサン・ルアン/チョウ・ユン/ヨン・メイ/レイ・チェンユイ

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

愛を知り、哀しみがうまれる

 

巨匠ホウ・シャオシェン監督8年ぶりの最新作!ヴェネチア国際映画祭グランプリ「非情城市」や「珈琲時光」など、多くの傑作を世に贈りだしてきたホウ・シャオシェン監督、「好男好女」「フラワーズ・オブ・シャンハイ」「百年恋歌」などに続き、カンヌ国際映画祭コンペティション部門への7度目の出品という偉業を成し遂げ、監督賞を受賞

 

ヒロインの女刺客を演じるのは、ホウ監督のミューズ、スー・チー 激しい感情を押し殺した寡黙な演技で、新境地を見せている

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

8世紀後半、唐王朝の支配は揺らぎ始め朝廷は辺境の外敵を防ぐために藩鎮を設置 以後、力を備えた藩鎮の離反が始まる 中でも最強の藩鎮は魏博(ウェイボー)だった

 

 

暗殺者として修行を積んだニエ・インニャンは魏博に戻り、暴君のティエン・ジィアンの暗殺命令を下された インニャンは女道士のジャーミンによって13年ぶりに両親の元に返された

 

 

そしてある夜、インニャンがジィアンの屋敷に忍び込んだ ジィアンがインニャンを見付けるとインニャンは外へ逃げ出し、ジィアンが追うがインニャンには敵わず軽くいなされてインニャンは姿を消した

 

屋敷にジィアンが戻ると王玦の片割れが残されており、それを見てジィアンは自分の命を狙っているのが従姉妹のインニャンだとわかった

 

 

この王玦は亡き養母が先帝から賜ったもの、それを母はジィアンとインニャンに与えた それは婚約を意味していた

 

しかし翌年にユエンイが魏博と同盟を結び父はユエンイ家との結婚を望み破談となった 母ジャーチャンはインニャンの身を案じて双子の姉のジャーミンに預けたのだった

 

ジィアンはインニャンの伯父であるテェンシンを国境の臨清へ左遷した テェンシンら一行はその道中で刺客たちに襲われるが鏡磨きの青年が通りがかりテェンシンは助けられ、刺客はインニャンが全て倒した

 

 

インニャンらは青年の暮らす村で世話になり、青年はインニャンの傷を治療して行動を共にする 彼は難破した遣唐使船の生き残りの日本人青年

 

 

そして再びジィアンの屋敷に忍び込んだインニャンは、やはり彼を殺せずその場を後にする

 

 

インニャンはジャーミンに暗殺を遂行できなかったと告げると2人は一戦を交えるがインニャンの剣術は師匠のジャーミンを既に超えていて、インニャンは剣を収めて立ち去った

 

 

インニャンは新羅へと向かう鏡磨きの青年らと行動を共にし、姿を消した

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

唐の時代の中国を舞台にした武侠時代劇です 「ミレニアム・マンボ」のホウ・シャオシェン監督が製作期間5年、総製作費約13億円を賭けて完成させました

 

誘拐されたと思われていたインニャンが13年の時を経て両親の元へ戻ってきたんです しかし戻ってきた娘は完璧な暗殺者に育て上げられていたんです

 

 

暗殺の任務の途中に色々と窮地に追い込まれるのですが日本人青年の妻夫木聡に助けられるんです

 

女刺客のインニャンを演じたのが台湾の国際スターでホウ・シャオシェン作品常連のスー・チー 彼女は変わらず美しいですね

 

 

若い時はポルノ「SEX&禅」でヌードを大胆に披露していたのですが「トランスポーター」で一躍、国際女優となりました

 

 

インニャンに命を狙われる暴君のジィアンを演じるのが「グランド・マスター」のチャン・チェン 彼は本当に強いのにスー・チーに簡単にいなされるんです 難しい役だったかも

 

 

そしてインニャンを助ける日本人青年役に「渇き。」「小さいおうち」の妻夫木聡でカンヌにも監督と一緒に行ってましたね 彼もこれを足掛かりに飛躍してほしいですね

 

 

日本での公開はディレクターズ・カット版での公開でインターナショナル版ではカットされた日本での撮影シーンも含まれ、忽那汐里が妻役で出演しています

 

 

京都、奈良、滋賀、兵庫で撮影されたシーンが復活し、ディレクターズ・カットは監督の希望で実現したものです 監督は忽那汐里の個性に惹かれたそうです

 

 

美しい風景と絢爛豪華な衣装に武侠によるアクション映画という枠を超えた新しい武侠映画と言われています オープニングにインニャンが子供を抱く標的を殺せないシーンはこの映画の奥深さを感じました

 

 

正直、少し伝わりにくい場面もありますし、登場人物の名前や地域の名前は非常に憶えにくかったです(汗)

 

 

 

 

第68回カンヌ国際映画祭監督賞受賞 形なければ影もなく、音なければ響きなし それが『黒衣の刺客』です。

 

 

 

 

女刺客が「なぜ殺めるのか?」と自らの運命を問い直すのです ふと情愛を感じてしまうのが不思議だったりね

 

 

 

 


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